憧れの保育士となり、期待を胸に新人保育士1年目をスタートしたものの、フタを開けてみると失敗の連続…。
ミスしたり怒られたりと失敗ばかりで、「保育士に向いていなかったのでは」と悩み、壁にぶつかる新人保育士は少なくありません。
そこで今回は、1年目の新人保育士にありがちな失敗談と、失敗の乗り越え方を探っていきましょう。
新人保育士はいったいどんな失敗をしているのでしょうか。
まずは、保育士1年目によくある失敗の代表例を確認していきましょう。
あわせて、同じ失敗を繰り返さないようにするためのポイントもご紹介します。
保育士は、保護者の方との関わりがとても多い仕事です。
早速、保護者対応についての失敗例をご紹介します。
保育士は、子どもの顔と名前を覚えるだけでなく、保護者の方の顔と名前もしっかりと覚えなければなりません。
この、保護者の方の顔と名前を覚える作業は、新人保育士にとって大きな試練のひとつ。
基本的に、保護者の方と顔を合わせるのは、登園やお迎えなどのわずかな時間だけなので、なかなか覚えられないのが現状です。
保護者の方の顔がわからない、名前が出てこないなどで、声をかけられなかったり、連絡事項を伝えそびれてしまう失敗例もあります。
新人保育士の場合、ほとんどの保護者の方が自分より年上です。
そのため、保護者対応に苦手意識をもってしまうことも。
緊張して子どもの様子や連絡事項をうまく伝えられず、保護者の方から不安に思われてしまうという失敗例もあります。
保護者の方の顔と名前がわからない場合には、必ず、その場ですぐに他の保育士に確認するようにしましょう。
また、保護者の方とうまく話せない場合にも、連絡事項を事前にメモしておくことをおすすめします。
伝えることが分かっていれば、いくらか緊張を抑えられますし、伝え忘れも防げます。
保育士の仕事はなかなかハードです。
体が元気でなければ務まらない業務といっても過言ではありません。
早速、体調管理についての失敗例をみていきましょう。
「健康には自信があったはずなのに、保育士として働き始めたら、毎週のように体調を崩してしまう…」
どんな仕事でも、社会人1年目のころは、環境の変化によって体調を崩しやすいものです。
さらに、保育士の場合には、たくさんの子どものせきやくしゃみを間近であびたり、鼻水や排出物のお世話をしてあげることも多く、経験のない新人の頃にはとくに感染症にかかりやすくなります。
次から次へと体調を崩し、早退や欠席ばかりしているという失敗例もあります。
保育士は、一日中休む暇もないほど業務に追われ、さらに、イベント前などには残業や家に持ち帰って仕事をすることもしばしば。
そのため、新人のころは生活リズムがつかめず、体調を崩すまではいかないものの、疲労困ぱい状態が続いてしまう保育士もいます。
疲れが取れないために日中もぼーっとしてしまい、うっかりミスを連発…、という失敗例もあります。
保育園は、ウイルスや菌があふれている環境です。
できるだけ早寝・早起きと栄養のある食生活を心がけましょう。
こまめなうがい・手洗いは徹底して行ってくださいね。
そのほか、休日に運動をするのも健康維持に効果的です。
また、業務の多い保育士の仕事はスケジュール管理が重要。
やることをリストアップし、優先順位をつけてから取り組んでいくと、効率的に進められるうえ、休憩も上手にとれるようになりますよ。
新人保育士のころは、クラスをうまくまとめられないこともしばしば。早速、クラスに関する失敗例をご紹介します。
「他の先生が一声かけると、みんな席について静かに話を聞いてくれるのに、自分だと全然聞いてもらえない…」
いつまでも走り回ったり遊んでいたりと、みんな好きなことをしていて、保育どころではない、という失敗例もあります。
子どもたちに話を聞いてもらえない1番の理由は、先生の話がおもしろいと感じていないから。
「この先生の話はおもしろい!いつもたのしいことをしてくれる!」と感じてもらえれば、子どもたちは自然に話を聞いてくれるようになります。
どうすれば子どもたちが楽しんでくれるのか、一度子どもの目線になって考えてみましょう。手遊び歌などを取り入れるのもおすすめです。他のベテラン先生を参考にして、いろいろと楽しんでもらえる方法を取り入れてみてください。
保育士の仕事には、子どものお世話をするだけでなく、事務作業や会議など、さまざまな業務があります。早速、仕事に関する失敗例をみていきましょう。
お便り帳・日案・週案・月案・指導案・保育だより・イベントの製作など…。
事務作業は、保育士の仕事の大きなウエイトを占める業務です。
書くコツをつかむまでは、ひとつひとつの資料作成に時間がかかり、どんどん溜まってしまうことに。
いくら書いても終わらず、結局提出期限に間に合わなかった、という失敗例もあります。
新人の頃は、なかなか業務のルーティンが覚えられず、その日の役割分担を忘れてしまったり、お着替え袋を返し忘れてしまったりと、何度も同じような間違いをしてしまうことも。
「この間も同じことで間違えたよね!しっかりして!」と先輩保育士から厳しく叱られてしまった、という失敗談もあります。
多くの業務を効率的に進めるためには、ToDoリストの作成が効果的です。
やるべきことをリストアップしたら、段取りを考え、優先順位の高いものから取り組んでいきましょう。
書類作成は書き方にコツもあるので、先輩保育士に相談してみるのも良いですね。
また、やるべきことだけでなく、ミスした内容もメモに残しておくことをおすすめします。
繰り返したくない失敗を見える化して自分にたたきこみ、次へと活かしていきましょう。
子どもたちを安全に保育していくためには、他の保育士とうまく連携を図っていくことがとても重要です。
早速、保育士との連携に関する失敗例をみていきましょう。
業務上の報告や子どものケガ・病気に関する報告など、連絡事項がたくさんあると、業務に追われているうちに伝え忘れてしまうことも。
連絡ミスによって、保育士と保護者のもめごとが起きてしまったという失敗例もあります。
新人の頃は、「確認したいことがあるけれど、なんだか忙しそう」「こんなことくらいで相談していいのかな」と、他の保育士に委縮してしまうこともあります。
「多分大丈夫かな」と自己判断で進めた結果、大きなトラブルに発展してしまった、という失敗例もあります。
子どもを安全に保育するために、報告・連絡・相談は徹底しましょう。ささいなことでも自己判断は禁物です。
必要なことはその都度メモを取り、報告・連絡・相談の済んだものから赤線などで消していくとモレがなくなりますよ。
また、分からないことや疑問点などがあれば、仕事の様子を見ながら他の保育士に相談し、その日のうちに解決しておくようにしましょう。
失敗は誰にでもあるものです。
どんなに仕事ができる保育士でも過去の失敗を乗り越えて今の姿があるのです。
そこでここからは、保育士1年目の失敗を上手に乗り越えていく方法を確認していきましょう。
ミスをしたら、そのままにしたり、無理に自分だけで解決しようとせず、上司や先輩保育士へ正直に報告してアドバイスをもらうようにしましょう。
失敗しないように細心の注意を払うことは大切ですが、いざ失敗してしまったとき、速やかに、的確に対処していく技量を付けていくことも重要です。
失敗してしまったら、誠心誠意おわびをするのはもちろん、フォローや始末書もすぐに対応するようにしましょう。
失敗すると、「任せて大丈夫なのかな」と不信や不安に思われてしまう場合があります。早急な対応により信頼を回復させることができますよ。
失敗は誰でもしてしまうものです。
大事なのは、いつまでクヨクヨと落ち込むことではなく、失敗経験を次に活かしていくこと。
失敗してしまった時こそ、成長するチャンスととらえて、同じ間違いは繰り返さないようにしていきましょう。
趣味などを充実させ、〇〇をすれば元気になれるという、とっておきの気分転換法やストレス発散法をみつけておくことも大切です。
失敗して落ち込んだ気持ちをいつまでも引きずってしまうと、仕事に悪影響が生じることも。
リフレッシュして、上手に気持ちを切り替えるスキルも身につけていきましょう。
仕事ができる先輩保育士も、たくさんの失敗を乗り越えてきたはずです。
大切なのは、失敗をどのようにフォローしていくのか、そして失敗を次へどう活かしていくのかです。
失敗と経験を積み重ねて、少しずつ、自信に満ちた保育士へと成長していきましょう。
また、失敗してしまったとき、しっかりと反省した後は、いつまでも落ち込む必要はありませんよ。
気持ちを切り替えて、また明日から笑顔で頑張りましょう!
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