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    小規模保育園とは?その特徴、働き方、魅力について解説します

    #お仕事図鑑 #保育業界の基礎知識 2019/11/26

    小規模保育園は、2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」によって、待機児童問題解消を目指して新たに認可施設となった保育園です。一般の認可保育園とは異なる部分がたくさんあります。働く保育士には、少人数ならではのやりがいや魅力もありますが、反対に一般の認可保育園とは違う大変さもあります。小規模保育園の特徴とは?一般の認可保育園との違いと、それに伴う働き方の違いや魅力をご紹介いたします。

    小規模保育園と一般的な保育園との違い

    小規模保育園は、国で定められた認可基準を満たした認可施設ですが、一般の認可保育園とは異なる部分があります。小規模保育園と一般の認可保育園との違いをご紹介いたします。

    0~3歳の乳児保育を対象

    小規模保育園の利用対象は、0歳から年度中に3歳になる2歳児の子どもたちです。一般の保育園では、乳児クラスと呼ばれる年齢ですね。一般の認可保育園は、0歳児から年度中に6歳になる5歳児が対象年齢なので、これが大きな違いです。

     

    また、小規模保育園は0~2歳児が対象なので、産休明けの生後2カ月から受け入れる園が多いのが特徴です。産休明けから受け入れなければならないという定めはありませんが、認可保育園は生後6カ月、もしくは生後8カ月からが一般的なので、産休明けから働きたい方にはうれしい施設であると言えるでしょう。

    定員が19名以下

    小規模保育園の利用定員は、6名から19名以下と定められています。一般の認可保育園の基準は利用定員20名以上なので、今まで利用定員を満たせず認可外保育園であった園も、小規模保育園として認可が受けられるようになりました。一般の認可保育園よりも利用定員が少ないので、施設の面積が狭くても運営が可能な点がメリットです。利用定員が小規模保育園よりも少ない、1名から5名の施設は、家庭的保育園(保育室)として運営が可能です。

    小規模保育園の種類(A型B型C型)

    小規模保育園には、大きく分けてA型B型C型の3つの種類があります。それぞれの特徴や違いを見ていきましょう。

    A型

    保育園の分園やミニ保育園に近いタイプ。利用定員6名から19名。職員の設置基準は、認可保育園の設置基準にプラス1名。設置基準を満たす全ての職員が、保育士資格を保有している必要があります。

    B型

    A型とC型の中間タイプ。利用定員6名から19名。職員の設置基準は、認可保育園の設置基準にプラス1名。職員の半数以上が保育士資格を保有していれば運営が可能です。保育士以外は研修の受講が必須。

    C型

    家庭的保育に近いタイプ。利用定員6名から10名。職員の設置基準は、0~2歳児全ての年齢において3対1。補助者(家庭的保育者の補助的役割)を置く場合は、5対2。職員は家庭的保育者である必要があります。家庭的保育者とは、市町村の研修を修了した保育士、もしくは保育士と同等以上の知識と経験を持つと認められた方。

     

    3つのタイプで大きく異なる部分は、利用定員と保育士の設置人数です。C型の場合は、保育士資格保有者がいなくても運営が可能ですが、市町村長が定めた研修を修了し、家庭的保育者となる必要があります。家庭的保育者は、小規模保育のスペシャリスト。家庭的保育者になることで、自分で家庭的保育室を運営することも可能です。地域によって、年齢や家庭環境などの定めがあるので、必ず確認をしましょう。

    【参考】内閣府 子ども・子育て支援新制度について 地域型保育事業

    小規模保育園が増える理由

    小規模保育園が誕生した背景は、深刻な待機児童問題にあります。特に定員の少ない、0~2歳児の保護者の方は、保育園に預けられず職場復帰ができません。この問題を解消するため、誕生したのが小規模保育園です。

     

    また、小規模保育園は利用定員が一般の保育園と比べて少ないため、ビルのワンフロアでも運営が可能であるメリットがあります。土地の確保が難しい都心でも、保育園の設置が可能になったのです。小規模保育園を卒園後の進路という新たな問題はありますが、まだまだ待機児童問題は解消されていないので、今後も小規模保育園の増加が予想されます。

    小規模保育園で働く魅力

    小規模保育園で働くことは、一般の認可保育園とは違った魅力ややりがいがあります。小規模保育園で働く魅力を見ていきましょう。

    じっくり保育ができる

    小規模保育園は、子どもの人数が少ないので、一人ひとりと丁寧に関わる保育ができます。大規模な保育園よりも、子どもとの絆を感じられるでしょう。また、時間に追われることなく、活動や遊びができるのも特徴です。つまり、子どものペースに合わせて保育をできるのが一番の魅力です。

    利用人数が少ないので、保護者の方と話をする時間が増え、連携が密にとれることもメリットです。

    体力的な負担が小さい

    小規模保育園は0~2歳児が対象なので、一緒に園庭で走りまわったり、運動カリキュラムの見本など、体力的な負担は小さくなります。0~2歳児はけがが多い時期なので、安全に配慮する必要はありますが、体力面に自信がない方でも迅速に動けるでしょう。また、子どもの人数が少ないので、作成書類も少なくなり、事務仕事のための残業や持ち帰り仕事が軽減されます。よって、身体をゆっくり休める時間が確保できます。

    会議や行事が少ない

    一般の認可保育園では、さまざまな行事があります。行事ごとに子どもたちは達成感を得られ、保護者の方には子どもの成長を実感できる大切な機会です。そのために、保育士は長い期間かけて、準備をする必要があります。

    しかし、行事は3歳児以上の幼児クラスがメインになることがほとんどです。0~2歳児では、できることがかなりかぎられているからです。0~2歳児は、楽しんで参加できることが目的です。

     

    小規模保育園でも同じで、行事の1番のねらいは保護者の方とともに、楽しんで参加すること。一般の保育園のように、連日の練習や、大規模な準備は多くありません。そのため、保育士の負担も一般の保育園に比べると軽減されます。アットホームな雰囲気なので、保育士自身も行事を楽しむことができますよ。

     

    また、職員の数も一般の保育園と比べて少ないため、職員会議を設けなくても、コミュニケーションが取りやすいこともメリットの1つです。会議が少なければ、その時間を他の仕事に回せるので、負担軽減につながりますね。

    子育て経験を活かして働ける

    0~2歳児の保育は、子育て経験が大きな武器です。赤ちゃんの時期からブランクがあっても、オムツ替え、離乳食、寝かしつけの経験は体が覚えています。子育て経験がない保育士にも、子育て経験がある保育士の存在は大きく、頼りになる存在です。

     

    また、子育てを経験してきた親として、育児の不安や悩みを理解できるので、保護者の方の良き相談相手となるでしょう。ただ、自分が子育てをしてきた時代と、変わっている場合も多いので、最新の情報を入手しましょう。また自分の子育ての考えを保護者の方に押し付けてはいけません。

    園全体で保育をしているという実感が持てる

    小規模保育園は子どもの人数が少ないので、全体の子どもはもちろん、保護者の方の顔を覚えることができます。大規模な園では、担当クラスの保護者の方の顔と名前は一致しても、園全体というのはなかなか難しいですよね。小規模保育園ではクラスの枠を超えて、園全体で声をかけ合い、子どもを見守ることが可能です。

     

    クラス担任だけではなく、園全体での保育をしているので、保護者の方は安心して任せられます。保護者の方との良好な関係づくりにつながるでしょう。

    小規模保育園のデメリット

    魅力がたくさんある小規模保育園ですが、一般の保育園との違いから生じる、デメリットもあります。小規模保育園で働くことのデメリットもきちんと見ておきましょう。

    保育士の人数が少ない

    小規模保育園の種類でもご紹介したように、小規模保育園は一般の保育園よりも多く職員を配置しています。しかし、B型の保育園では半数の保育士で、C型の保育園では保育士資格保有者がいなくても運営が可能です。保育士資格を持っていない場合は、研修の受講が必須ではありますが、やはり国家資格である保育士資格保有者とは違います。保育従事者としての責任や知識が足りない方も中にはいるのです。

     

    事故や問題が起きたときには、資格保有者である保育士の責任です。A型の保育園では、一般の保育園よりも多い人数の保育士がいますが、B型C型で保育士として働く場合は、保育士としての負担が増える可能性もあります。

    保育士のスキルにばらつきがある

    保育士資格保有者と資格がない方とでは、知識やスキルにばらつきがあるため、保育士資格保有者の負担が大きくなることがデメリットの1つです。また、保育士資格保有者であっても、スキルにばらつきがあります。

     

    小規模保育園は0~2歳児が対象です。保育士経験があっても転職前の保育園で3歳以上児しか受け持ったことがなければ、0~2歳児の保育は未経験です。これまでの経験から見通しをもった保育はできますが、授乳やおむつ替え、離乳食の援助は慣れるまで時間がかかるでしょう。

    幼児クラスを中心に担当していて、小規模保育園への転職を考えている場合には、乳児保育を一から学ぶ姿勢を持ちましょう。

    スペースが狭い

    小規模保育を設立する際のメリットとして、狭いスペースでも運営できることです。しかし、このメリットは働く保育士側からするとデメリットかもしれません。小さい空間で、子どもたちが楽しく安全に過ごせる活動を考える、保育士の力量が試されます。

     

    また、園庭は近隣の公園で代替が可能なため、設置しない園も少なくありません。公園は園庭よりも周囲の環境に注意する必要があります。戸外活動では安全に気をつけながら公園に向かい、子どもがのびのび身体を動かせるよう十分に配慮しましょう。

    まとめ

    年々増加する小規模保育園についてご紹介いたしました。小規模保育園は、一般の認可保育園とは異なる特徴があります。就職や転職を考えたときには、その特徴をよく理解することから始めましょう。

    小規模保育園ならではの魅力ややりがい、反対にデメリットもあります。保育士としてどんな環境で働きたいのか、どんな保育がしたいのかを考えながら、自分が共感できる保育園を選びましょう。

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