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    一斉保育と自由保育の違いを解説。メリットやデメリット、保育士が意識すべきことは?

    #保育士の働き方 #保育業界の基礎知識 2023/05/12

    保育には大きく分けて「一斉保育」と「自由保育」があります。この2つは保育の方法が違います。では具体的にどのような違いがあるのでしょうか。今回は「一斉保育」と「自由保育」について解説いたします。それに併せてそれぞれの保育のメリット、デメリットについてもお伝えいたします。

    この記事を読んで「一斉保育」と「自由保育」の特徴を知ると、保育士が何を意識して保育をすべきか理解できるはずです。ぜひ参考にしてください。

     

    今 求められている保育

    保育所とは「子どもの最善の利益」が考慮される場所でなくてはなりません。ではどのような保育の方法によって「最善の利益」が考慮されるのでしょうか。保育所保育指針には以下の通り保育の方法が書かれています。

    • 子どもが主体であること
    • 自己を発揮できる環境
    • 発達過程に応じて
    • 集団での活動を効果あるものに
    • 生活や遊びをとおして
    • 保護者の方への支援

    このことを念頭に保育を行うことが今の保育の方法で求められています。さらに以下に示す3つの資質・能力を育くむことに努めなければなりません。

    • 知識及び技能の基礎
    • 思考力、判断力、表現力等の基礎
    • 学びに向かう力、人間性等

    これらのことによって、どのような社会の状況においても使える能力が育まれるといわれています。さらに保育は遊びを通して行われるものでなくてはなりません。それらのことを考えてみたとき「一斉保育」がいいのか、「自由保育」がいいのか簡単に答えをみつけることは難しいのではないでしょうか。さらに、どちらの方法でもそこに保育士の高度なスキルが必要になってきます。

    保育士に専門性が必要である理由はそこにあります。また、OECDと呼ばれる経済協力開発機構で、日本の保育はこれから質を高めていく必要があると述べられています。それに加え、世界的にも保育や幼児教育の質に関して、遊びなどを通した子どもの主体的な学びへと変化しているといわれています。

    つまり保育の質には遊びが必要であるということです。現在の子どもたちが成人になった頃には今以上に多様性のある、国際的な世の中になっているはずです。そしてそこに対応できる人になるために、幼児期の経験はとても大切です。これらを考えたとき、将来を見据えて保育をしていくことが今保育士達に求められています。

    【参考】

    厚生労働省 保育所保育指針解説

    文部科学省 OECD

    保育の方法を紹介

    「一斉保育」も「自由保育」も国で決めた保育の方法ではありません。そのため厳格な定義はありませんただ、多くの保育園ではそれらの言葉を使って保育の方法をあらわしています。ここでは「一斉保育」と「自由保育」についてその方法を具体的に解説してきます。

    一斉保育

    言葉の意味通りに「一斉保育」の方法はクラスの全員で同じねらいを持ち活動する保育のことをいいます。「一斉保育」を取り入れている多くの園では小学校との連携を考えてそのような保育の取り組みにしているようです。具体的には保育室で全員で絵を描く、園庭で全員でドッチボールをする、などでしょう。もちろん保育士はその保育の活動にねらいや指導案を設定しておく必要があります。そのため、「設定保育」などといわれる場合もあります。

    自由保育

    では、「一斉保育」と全く逆の意味で使われることの多い「自由保育」とはどのような保育の方法なのでしょうか。「自由保育」とは子どもたちが主体的に遊びを選ぶ保育です。遊びから学びを得るために保育士は環境の構成を考える必要があります。さらに子どもが遊びたいものを考えて遊べるように、保育士による保育の計画や、遊び込めるためのさまざまな援助が必要になります。逆に、保育士がねらいを持って遊びを準備しておくことで、子どもたちはそのねらいを達成する場合もあります。

    一斉保育のメリット、デメリット

    保育の方法は園によってさまざまで、一斉保育」を行っている園もたくさんあります。ではここで「一斉保育」のメリットやデメリットについて詳しく解説していきます。

    メリット

    「一斉保育」の一番のメリットは保育士のねらいを園児に達成させやすいことです。指導案を作成し、その通りに保育をすすめることは保育のすすむ方向をあらかじめ予想できます。また、子ども全員が同じねらいにすすむことで、子どもたちに同じ経験を平等に与えられますだれかを取り残す心配もありません。消極的な子どもも同じ経験ができるのは大きなメリットでしょう。また、集団活動を行うことで忍耐力も育まれます。

    そのほか、「一斉保育」は自分の行動を周囲に合わせる努力も必要になってきます。これらは小学校にすすんだ際に必要だといわれています。そのため「一斉保育」は大切だと考えている保育士もいます。また、子どもたちが同じ活動をすることで、トラブルがわかりやすいということもメリットでしょう。何かを一斉にしなくてはならないという活動の中ではトラブルも起きにくく、保育士にとって保育がやりやすいということもあります。「一斉保育」は保育士にとって保育がやりやすいというのが大きなメリットといえるでしょう。

    デメリット

    子どもたちが自ら何をしたいのか、興味探究の意欲を育てられないのが大きなデメリットです。言われたことはできるけれど、自分で考えて行動することが難しいため、保育士の指示待ちになりやすいことが挙げられます。また、自分の考えを表現する機会になかなか恵まれないために自由な発想で表現することが生まれにくいということもあります。さらに「一斉保育」の場合は保育士の考えるねらいが明確なため、そのねらいに沿っていないと、保育士は子どもに指示をしてしまう場合があるようです。

    保育園は先生のねらい通りに指示をする場所ではありません。子どもと応答的な関係を築きあげることが大切です。そのほか、支援の必要な子どもに対して、保育士がどのような対応をとるべきか、「一斉保育」の場合は悩まれる場合も多いのではないでしょうか。強制的に一緒に何かをすることをうながし過ぎてしまうことで、保育園が楽しい場所でなくなってしまいます。もちろん、「一斉保育」の場合にも全てを一斉にやるわけではなく、自由に遊ぶ時間を取り入れている場合がほとんどです。その際にその遊びにふさわしい環境構成やねらいが考えられていることで、「一斉保育」のデメリットを少しでも解消できる場合もあります。

    自由保育のメリット、デメリット

    「自由保育」というとなんでも自由でいい、放任的な意味を感じてしまう方もいるかもしれませんここでは「自由保育」の正しい在り方をメリット、デメリットを通してお伝えいたします。

    メリット

    「自由保育」は主体的な保育と言い換えるとその保育の内容が理解できるかもしれません。そして、子どもが主体的な活動を身につけられることが「自由保育」のメリットです主体性を持つことで、自分で考え、自分で行動できるようになります。子どもたちが大人になったときに主体性を身につけていることはとても大切です。さらに、保育士のねらいや課題を柔軟に設定し、変更できるため、個人の性格や発達に応じて保育をすることが可能です。このように「自由保育」はただ自由に遊ぶわけではありません。

    遊び込めることが何よりも大切です。そのため、保育士が素材の準備や遊びの工夫を環境構成します。そのことで子どもたちは自然に遊びを展開していきます。遊びの展開によって社会とのつながりを感じたり、身の回りの出来事に関心が持てるようになります。具体的に解説していきましょう。

    まず、どんな遊びをするのかを子どもたちが考えます(身の回りの出来事に関心)。お店を作ってお店屋さんごっこをしようと決めたら、子どもたちは本当のお店がどうなっているのかを考え(社会とのつながり)、それらをどのように具現化するかを考えていきます。試行錯誤しながら、友だちと協力しながらお店を完成につなげていきますが、完成して終わりではありません。お店は完成しても、お客さんの要望によって、再度、いろいろな問題を解決していくことになります。もし、このお店で遊びなさいといわれていたら、このような効果を得られたでしょうか。自由保育」で得られることはとても大きく、これからの保育の主流になるといわれています。

    もし、いま「一斉保育」をされていても、「自由保育」の方法を知っておくことは無駄になりません。

    デメリット

    保育士のスキルがないとねらいを持たないただの自由な時間になってしまいます。また、遊ぶための素材の少なさや、道具に偏りがあると、子どもたちの自由な遊びに対応できませんまた、園の保育士全員が主体性とは何か、遊びを通した保育とは何かを知っておく必要があります。幼児になって主体性を重んじても難しいといえます。乳児の頃から主体性のある保育を目指すことが大切です。

    また、活発な意見交換が行われるため、「自由保育」はトラブルの多さが指摘されがちです。そのためにも「自由保育」には必ず子どもの人権を一緒に考えておく必要があります。トラブルがあった時に保育士がどのように対応するかが鍵となります。強制的に謝らせたりすると、これは「自由保育」のデメリットになってしまいます。当事者の子どもたちが自らどう解決したらいいのかを考える機会を持たせることでトラブルも学びの機会になります。

    保育士が目指すこと

    少しずつ小学校での教育の在り方が変わってきています。アクティブラーニングなど、自らが学ぶ「主体的・対話的で深い学び」へと舵取りがなされてきています保育もそのような教育に対応するために変わっていく必要があります。さらに、「自由保育」がうまく機能している園では保育士が主体的であることが感じられます。どんな保育をしたいのか、こんな工夫をしてみようか、など、自分の保育に夢をのせています。

    そして、「自由保育」に出会ったことで保育が楽しいと感じる保育士が多いのも特徴です。子どもに何かをさせるために保育士になったわけではないはずです。子どもが自分の力で何かを得てくれる瞬間が保育士のやりがいにつながってくると考えられます。

    ジョブトル保育では保育士にとってのやりがいのある園をご紹介することが可能です。ぜひ保育士として輝ける場所で働いてみませんか。どんな保育園が合っているのかなどのご相談も大歓迎です。ジョブトル保育と一緒に自分に合った保育園を探してみませんか。自分らしい働き方で、自分らしい保育をすることで、ひとりでも多くの子どもに笑顔を届けられるでしょう。

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