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    保育士の月案・週案・日案の書き方とは?作成例も紹介

    #お仕事図鑑 #保育士の働き方 #保育ノウハウ 2022/11/11

    保育士の仕事のひとつは保育の指導計画として、月案、週案、日案を作成することです。園によって書式のスタイルやテンプレートが異なることもあり、また、指導案の書き方についてもいまひとつ不安だという保育士の方も多いことでしょう

    そこで今回は、月案・週案・日案の書き方についてご紹介いたします。また、これらの指導案がなぜ必要なのか、作成する目的についても解説いたします。そのほか、具体的な書き方の例もご紹介いたしますので、ぜひ指導案の参考にしてください。

     

    保育士を悩ます指導案

    指導案の作成は、日々の仕事の中で大きな負担になっている保育士の方もいるのではないでしょうか。指導案や連絡帳などの書き方は養成校や保育士になるための試験勉強では習わないため、どのように書けばよいのか悩んでしまう場合が多いようです

    しかし、指導案がない保育園はありませんまた、「子どもの姿」の把握や成長の見通し、保育内容、環境・援助・配慮、反省・評価などの振り返りは保育士にとって大変重要なことです。1年間が終わったときに、自分が何を目指して保育を行ってきたのか、保育の軌跡をみることができます

    ぜひ書くコツを覚えて、子どもや保育、そして自分のためになる指導案を完成させましょう。

    指導案を作る目的

    ここでは、指導案をなぜ作るのか、その目的について解説していきます。目的を知ることによって指導案に書く内容が決まってくるはずです。月案、週案、日案それぞれの目的をお伝えしますので、ご自分の指導案作成の参考にしてください。

    月案

    月案は年間の目標を達成するための月ごとの指導案と考えます。1カ月を通して、子どもたちの生活や発達を助けるために月案を作成します。年間計画をより細かく分けて考えると何をすべきかが見えてくるはずです。それを月案としてまとめていきます。もちろん子どもの発達やクラスの様子に応じて、年間計画の見直しは必要になってきますので、年間計画に強くとらわれないようにしましょう。月案を立てる際はねらい」「内容」「環境構成」「援助や配慮」「保護者との連携」「子どもの姿」などの項目について考えます。ひと月の保育が終わった時点で、「反省や評価」を記入して振り返りをすることが大切です。

    週案

    月案の目標をさらに細かく週単位で考えるものが週案です。前の週の子どもたちの様子も考慮しながら計画を立てることで、よりねらいの達成に近づくことが目的となります。また、天気にも配慮すると保育活動がスムーズに進むでしょう。

    こちらも月案と同じように「ねらい」「内容」「援助や配慮」「子どもの姿」の項目を記入します。「環境構成」は「内容」とともに記入し、「保護者との連携」は必要であれば書くようにします。このように具体的な項目の記載があることで、週の活動をイメージしやすくなります。週の終わりには振り返りをし、来週への方向性を書き入れるようにするとよいでしょう。

    日案

    日案は1日の活動内容の指導案となります。どのようなねらいを持ってその日1s容」「援助や配慮」「子どもの姿」について記入しますが、ほとんどの園では時系列で活動内容を書くことになっています。

    もちろん、日案どおりに保育が進まないことも多いので、指導案に縛られすぎないことも大切です。あくまでも子どもの主体性を重視し、活動の中でねらいが達成できるようにすることが理想です。また、指導案の中でも毎日書く必要があるのが日案です。できる限り詳しく書くことが保育士間の引き継ぎにも役に立ちます保育士は明確な日案を作ることが求められます。

    指導案の書き方

    ここまでは、なぜ指導案が必要なのかを月案・週案・日案それぞれの目的に沿って説明してきました。では具体的にどのように書くとよいのか、ここからは指導案の書き方をご紹介いたします。

    乳児や幼児は保育所保育指針においても違いがあるためそれぞれ説明していきます。テンプレートは園によってさまざまですが、それぞれの項目の考え方についてはぜひ参考にしてみてください。また、3歳児は細やかなねらいを達成できるような書き方が必要になってくるため、その点を考慮しながら作成していきましょう

    例として、9月の指導案の書き方をご紹介いたします。

    【参考】厚生労働省「保育所保育指針解説」

    月案を書くときのポイント

    月案の書き方をご紹介いたします。0歳児は年間を通して基本的事項の3つのねらいを意識して書くことが大切です。3歳児の月案では、すでに分かっている年間の行事なども意識して書くとよいでしょう。

    【参考】保育所保育指針解説:乳児保育に関わるねらい及び内容

    0歳児

    「ねらい」では、子どもと特定の保育士が愛着関係を築くことができ、情緒が安定するように生活リズムを整えることを考慮に入れて書くとよいでしょう。

    また、ものや人との関わりについても意識する必要があります。それらを考えたとき、「ねらい」には安定した人間関係を育むや、ものや音に興味をもつ、などを文章に入れてみましょう。

    そしてそのための「内容」として、一人ひとりの発達に合わせた生活や、保育士との触れ合いを通した具体的な遊びの内容について書くようにしましょう。

    「環境構成」では、遊びと生活をどのように分けているか、また、おもちゃはどのようなものを用意しているのかを記入します。

    ねらいを達成するための「保育士の援助」として、生活リズムの確保や、子どもとの時間をどのように楽しむかを具体的に考えます

    「保護者との関係」についても、保護者の方と関係をどのように築いていくか、配慮する点を考え書いていきます

    そして、予想される「こどもの姿」についても書いておきます。泣いたり、笑ったりなどの喜怒哀楽が見られるミルクを口に運ぶとうれしそうに口を開けるようになる、など具体的な文章を書いておくとよいでしょう。

    3歳児

    「ねらい」の具体的な文章として、人間関係を重視した場合、友だちとの関わりを多くもつや、友だちに親しみをもつ、友だちと一緒に同じ活動をする、などが挙げられます。環境面から考えて、お月見の行事を通して日本の文化を体験する、となり、表現の観点からだと、秋の題材に親しみ、秋を楽しむ、などの内容を入れるとよいでしょう。

    もちろん、そのほかの領域に関することから書くこともできますが、ねらいはいくつかの領域にまたがっていることが多いため、月案では大まかに書いておくことをおすすめします。

    「内容」では、「ねらい」を達成できるように子どもの遊びに少しでも多く関わりをもつことを意識しながら書きますたとえば、個人と個人の関わり、個人とグループでの関わり、グループとグループでの関わりができるような遊びを具体的に書くようにしましょう。

    「環境構成」では、秋を親しむためにどのような環境作りをするかを考えます。近くの公園に散歩に行って落ち葉を拾うや、どんぐりや松ぼっくりを触ってみるなどがあります。さらには、それらを使った製作や遊びに広げていってもよいでしょう。

    「保育士の援助」では、遊びに加わって子どもたちの関わりを援助するや、秋を感じられる題材を十分に用意する、などもよいでしょう。

    「保護者との関係」については、家庭でも秋を感じられるような話題づくりをお願いするや、朝晩の冷え込みに対して健康管理のお願いをするなどもよいでしょう。

    「こどもの姿」では、関わりによってのトラブルも子どもの成長につながることや、秋を発見したときの子どもたちの喜ぶ様子などを書きましょう。

    週案を書くときのポイント

    月案をみて、週案を考えていくのが基本です。週案によって月案が達成できるかどうかを確認しながら書いていきましょう。週案は、「ねらい」「内容」「援助や配慮」「子どもの姿」を念頭に置いて考えていきましょう。

    0歳児

    「ねらい」は月案と同様に3つの基本的事項を達成できるように書いていきますそして、より具体的に書いていくとよいでしょう。特定の保育士と深い関係を築く、好きな遊びを繰り返し遊ぶなどがよいでしょう。

    「内容」は、ねらいを達成するために、子どもの気持ちに応じて抱っこやおんぶをする、子どもが安心できるような声かけをする、ハイハイや伝い歩きなどをしながら、多くのモノに出会えるようにする、などの書き方をおすすめします。

    そのための「援助や配慮」として、子どもと一緒に遊んだり、生活をしたりしながら子どもの情緒の安定を図る、などはいかがでしょうか。

    「子どもの姿」では、屋外でのまぶしさ、寒さ、暑さなど、感じたことに対する子どもたちの表現や表情について書き、それらの変化を見逃さないようにしましょう。

    3歳児

    週案の「ねらい」は月案よりもさらに細かく書くため、友だちとの関わり方を体験するや、季節の行事を通して、秋を感じて楽しみ、それらを言葉や製作などで表現する、などがよいでしょう。

    「内容」は、ねらいを達成するために、ごっこあそびを楽しみながら、関わり方を学ぶや、グループで1つのものを作り上げる製作に挑戦するなどもよいでしょう。

    「援助や配慮」には、子どもたちが関わりをもてるようなごっこ遊びを設定しておくことや、秋についての素材を用意してすぐに使えるようすること、そして、グループ分けをどのようにするかを考えて記入しておくことも大切です。

    「子どもの姿」では、ごっこ遊びの中で貸し借りができるようになった姿や、集団で製作することで、みんなで同じことに取り組む楽しさを味わう子どもたちの様子などを書くことがおすすめです。

    日案を書くときのポイント

    日案に関しては、今、子どもたちがどのように保育園で生活し、どんな興味をもっているかを知っていることが大切です。子どもたちの様子によって日々「ねらい」「内容」「援助や配慮」「子どもの姿」が変わってきます。また、月案、週案と違ってその日のスケジュールを詳細に記入する場合がほとんどです。ゆとりをもったスケジュールにすることが大切です。

    0歳児

    「ねらい」は、保育士と安定した時間を過ごすなどがよいでしょう。

    その「内容」として、音の鳴るおもちゃをたくさん用意して、保育士と繰り返し音を鳴らして遊ぶ、や、ハイハイなどの粗大運動ができる場所で保育士と一緒に部屋を探索するなども具体的でよいでしょう。

    「援助や配慮」として、さまざまな音の出るおもちゃを用意するハイハイをしたくなるような環境をつくることが挙げられます。

    「子どもの姿」では、音に興味をもって繰り返し遊ぶ様子楽しそうに何度も同じ場所をハイハイする様子などを予想して書きましょう。

    3歳児

    「ねらい」には、みんなで協力して大きな製作物を作るや、道具の使い方を知るなど具体的に書くようにします。

    「内容」は、グループで秋を題材に模造紙に表現し、鑑賞会をひらく、のりを何種類か用意して、素材によってつけ方の工夫をするなどがよいでしょう。

    「援助や配慮」では、鑑賞会をしたときに、言葉がなかなか見つからない子どもを援助して、発表することに自信を持たせるなどより具体的な援助の方法を記入します。

    これらの活動によって「子どもの姿」ではお互いの作品を尊重する姿や、秋を楽しむ姿が見られることなどを書けるのではないでしょうか。

    保育のねらいを明確に

    今回は、保育士の仕事のひとつである指導計画を、月案・週案・日案の種類別に解説してきました。これらすべてにおいて、まずはねらいを設定することが重要です。ただなんとなく毎日が過ぎてしまうことにならないように、年間計画や月案は繰り返し確認するようにしましょう。

    指導案の書き方はさまざまです。ナラティブ・アプローチという手法を用いて問題を解決していく子どもたちの様子を想像して、「子どもの姿」に書くという園もあります。保育士は保育の専門職であることを心に留めて、ねらいを明確にして質の高い保育を目指してみてください

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