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    保育士試験の過去問は参考になる?合格する為の活用方法を解説

    #保育業界の基礎知識 2022/04/11

    保育士になるためには保育士試験に合格しなければなりません。保育士の資格は国家資格でもあり、人気の高い資格です。今回は保育士試験の受験を考えている方に向けて試験対策のために過去問の活用が本当に参考になるのか、また、過去問の効果的な活用方法について解説します。

    そのほか、保育所保育指針改定のポイントもあわせてお伝えします。受験を考えている方や保育士に興味のある方はぜひ参考にしてください。

     

    保育士試験とはどういうものか

    保育士の資格を取得するための保育士試験は、児童福祉法で決められている国家資格ですもちろんこの資格がなくても保育補助として保育園で働くことはできます。ただし、あくまでも保育を補助するという役割のため、担任を持つことは基本的にありません。保育園によっては掃除や環境整備など子どもと直接関わりがない仕事を任される場合もあります。

    また、保育補助はほとんどが非正規職員としての採用のため、待遇面で不満を抱えることも多いのが現状です。それらを考えたとき、保育士として働きたいと考える方も多いはずです。そのためには保育士資格が必要です。では保育士資格を得るための試験はどのような内容なのでしょうか。

    ここからは保育士試験の内容を詳しく解説していきます。

    受験資格を確認

    保育士試験を受ける前に受験資格を確認しておきましょう。以下のどちらかを満たしている必要があります。

    • 学校教育法に基づく専門学校、短期大学、大学(各2年制以上)を卒業もしくは62単位以上の保有
    • 「児童福祉施設での一定期間の実務経験」中卒の場合は5年以上7200時間、高卒の場合2年以上2880時間以上

    もしこの受験資格がない場合は、まずこの受験資格を満たすことを考えてみましょう。保育園によってはのちに保育士試験を受験する前提で保育補助として雇用される場合もあります。保育士を目指している方で受験資格がない場合はそのような働き方も考えてみるといいでしょう。

    試験内容

    ここでは保育士試験科目について紹介します。保育士試験には筆記の9科目と実技の2科目があります。実技試験は筆記が全て合格した方のみが受験できます。また「幼稚園教諭免許状所有者」や福祉系国会資格を持っていると一部の科目が免除になります。福祉系国家資格を持っている方は、免除対象か調べてみるといいでしょう。

    筆記

    • 保育原理
    • 教育原理
    • 社会的養護
    • 子ども家庭福祉
    • 社会福祉
    • 保育の心理学
    • 子どもの保健
    • 子どもの食と栄養
    • 保育実習理論

    試験は全てマークシートで行われます。一度合格した科目は3年間有効ですつまり3年の間に全ての科目を合格することが必要です。

    実技試験

    • 音楽に関する技術
    • 造形に関する技術
    • 言語に関する技術

    これらの中から2つ選択して受験します。

    試験日程

    年に2回、試験を受けることができます。原則、前期の筆記試験は4月で実技試験は7月、後期は筆記試験が10月で実技試験は12月です。ただし、最近ではコロナ対策により試験が中止になったこともあるため、試験日程を確認し、計画を立て受験に臨むことをおすすめします。

    【参考】一般社団法人全国保育士養成協議会 保育士試験を受けるか方へ

    過去問は役にたつ?

    ここまで受験資格、試験の科目や日程についてお伝えしてきました。では試験のための勉強はどのような方法が効果的なのでしょうか?

    保育士試験は過去問も手にいれやすいので、多くの人は過去問を解くことで対策しているという方も多いでしょう。では過去問を解くメリットやデメリットはどんなことなのでしょう。ぜひメリット、デメリットについてよく理解をして過去問を利用してみてください。

    過去問を解くメリット

    一番のメリットは本番の試験に慣れることができるという点です。試験と同じように問題に取り組むことで、科目ごとの時間配分に慣れることができるため、当日の予行演習になります。また、過去問から出題のおおまかな傾向を知ることもできます。

    過去問を解くデメリット

    保育関連は法改正が多く、そのつど試験問題や出題範囲も変わってきます過去問だけで保育試験対策に取り組んでいると、そのことに気づくことができず大変危険です。特に保育所保育指針については前回の改定後、変わった部分が多いため注意が必要です。

    また、筆記試験の科目のなかには学説の変化や統計情報などによって解答が変わるものありますそのため過去問だけを解いても最新の情報に対応できず、解答と違うことが出てきてしまいます。このようなデメリットにも注意を払うことが保育士試験への最善の対応となります。

    過去問を使うときに注意すること

    保育士試験を執りまとめといる全国保育士養成協議会でも過去5年間の試験問題を公開しています。受験を考えている人は過去問を上手に活用しながら試験に臨みましょう。効果的に過去問を利用するためにもここでは過去問を使うときの注意点についてお伝えいたします。

    保育所保育指針改定後のテキストを使う

    「児童福祉法」と「保育所保育指針」は改定が多くあります。そしてこれらは筆記試験の内容に大きな影響があります。特に保育所保育指針については2018年より新しい指針内容で試験の問題が出されていることもあり、改正前の過去問では試験対策にはなりません。

    ではここで保育所保育指針の改定後の内容を改めて確認しておきましょう。今回の改定では主に6つの変化を押さえておく必要があります。

    養護についての考え方の変化

    改定以前では養護については第3章での記載となっていましたが、今回の改訂では1章の総則の中に記載されました。これは養護がより重要な役割を持つと考えられるようになったためです。子どもにとって安心安全の環境づくりが何よりも大切でそのことが保育の土台であるということをあらわしています。

    「乳児」「1歳以上3歳未満児」の記載

    改定後には0歳児からの乳児保育に関してもねらいを持つことになりました「乳児」「1歳以上3歳未満児」からどの年齢にもその発達に応じた具体的なねらいを持つことで、保育者にとってもより保育をしやすくなっています。保育の質の向上や保育内容の充実のためにもねらいを理解し、それに沿った保育を行うことが望ましいでしょう。

    保育所を教育施設として

    総則の中に「幼児教育をおこなう施設として共有すべき事項」がありますこれによって保育所が幼児教育を行う場所として位置づけられました。特に3歳児以上の保育のねらいが保育所保育指針、幼稚園教育要領、幼保連携認定こども園教育・保育要領とほぼ共通化されました。

    今回の改定によって保育所、幼稚園、子ども園のどこの施設でも同じねらいをもった保育を受けることができます。また保育所保育指針、幼稚園教育要領、幼保連携認定こども園教育・保育要領全てが小学校へのスムーズな連携を重視しています。

    「災害への備え」の新設

    改定後の指針の中で、保育所は地域の消防署等と連携をして緊急時に協力が得られる体制を整えておくことが記載されています。これらも全て子どもの健康や安全を守ることにつながります。また、災害時には地域と協力することを念頭に災害への備えを考えておかなければなりません。今回の改訂ではこのような取り組みが見直されました。

    「子育て支援」の取り組み

    改定前には「保護者支援」と呼ばれていたものが改定後には「子育て支援」と改められています。これは保育園に通ってきている保護者だけでなく、保育園のある地域に住んでいる親子も支援していくということです。地域の子どもたちとの交流などを行い、保育施設が地域に開かれることによって、「広い子育て支援」という新しい概念を持つ必要があります。

    保育の資質向上

    最近では保育所に求められることが多くなり、それに伴って、「研修の実施体制等」の記載が新たに入ってきました。それに伴い園長は研修計画の作成が必要です。また、研修で学んだ知識は保育所で共有し保育所全体の資質向上をしなくてはなりません。保育者の資質向上は研修体制を整えることによって大きく変化します。保育士自身も積極的に学ぶ姿勢が必要です。

    直近の過去問の利用

    このように保育所保育指針の改定により、試験の出題傾向や問題内容は変わります。それらを考えたとき、まず取るべき試験対策は最新の過去問を活用することです。もちろん通信教育などを利用されている方は最新の法改正に対応しているはずです。

    自分の力だけで合格を目指している方はぜひ、最新の過去問を使うようにしてください。そして、あくまでも当日の試験に慣れることを一番の目標にすることを忘れないようにしてください。

    【参考】厚生労働省 保育所保育指針解説 

    保育や子どもの今をみつめる

    今回は過去問を利用した保育士試験の対策についてお伝えしてきました。保育士は子どもや保育が好きなことはもちろん、子どもにとって安心安全な環境を構成する技術が必要です。

    子どもの発育に関する知識はもちろん、社会の動きにも目を向け、今子どもたちがどのような状態で、国がどのような考えを持っているかを理解することが保育士試験の対策には必要です。子どもにとって何が最善かという視点を忘れずに試験にのぞむことも大切でしょう。

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