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    保育士の有効求人倍率が高い理由は?都道府県ごとのデータを解説

    #保育士の就職・転職ガイド 2022/03/31

    有効求人倍率という言葉を知っていますか。今回は保育士の有効求人倍率から現在の保育士の求人についての情報をお伝えします。有効求人倍率を知ることでスムーズな就職活動ができるはずです。また同時に都道府県ごとの有効求人倍率のデータから保育士求人の現状を考え、保育士の働きやすさについて考えていきます。

    今、保育士として働いている方にも、これから保育士として働く方にも、有効求人倍率を知ることはとても役に立ちます。ぜひこれらの情報を参考にしてください。

     

    有効求人倍率とは

    有効求人倍率とは、ある人に対して、どれくらい働きたい人がいるかを示した数値です。この数値をみることで、その職種の求人が多いのか、少ないのかがわかります。日本の経済の状況も知ることができるため、有効求人倍率は経済指標のひとつと言えるでしょう。

    有効求人倍率の出し方

    有効求人倍率はこの計算式で求められます。

    • 求人数÷働きたい人=有効求人倍率

    この計算式から求人と働きたい人の比率を見ることができます。では具体的な数字で有効求人倍率について解説していきましょう。

    数字で見る有効求人倍率

    ここでは具体的な例を挙げて有効求人倍率について解説します。例えば100人の求人に対して50人の働きたい人がいる場合の計算式は

    • 100人募集÷50人の働きたい人=0

    となります。1.0よりも多い場合は働きたい人の方が有利となります。もし、1.0未満の場合は働くことが難しいという状態です。

    保育園の求人で考えてみると、100の保育士施設の求人に対し、働きたい人は50人となります。つまり働きたい保育士にとって有利な状況です

    • 100人募集÷200人の働きたい人=5

    この場合では就職活動はうまくすすまない可能性があります。1人に対して1施設以下の求人しかないためです。このように有効求人倍率をみることで、その職種がいわゆる売り手市場なのか、買い手市場なのかが分かります。

    保育士の有効求人倍率

    ここまで有効求人倍率の見方についてお伝えしてきました。それでは保育士の有効求人倍率はどのような状況になっているでしょうか。

    保育士の有効求人倍率

    令和3年10月の保育士の有効求人倍率は2.66となっています。全職種の有効求人倍率の平均が1.16なので、保育士の需要が他の職種より多いことが分かります。保育士の有効求人倍率は時期によって多少変動しますが、他の職種に比べて高い数値で求人が多い職種であることが分かります。

    【参考】厚生労働省 保育士の有効求人倍率の推移(全国)

    都道府県における保育士の有効求人倍率

    全国平均における保育士の有効求人倍率をみてきましたが、ここで令和3年10月の資料から有効求人倍率の多い、または少ない都道府県をみていきましょう。

    有効求人倍率が多い都道府県

    • 1位 栃木県 69
    • 2位 埼玉県 89
    • 3位 大阪府 85
    • 4位 茨城県 71
    • 5位 広島県 63

    有効求人倍率が少ない都道府県

    • 1位 高知県 38
    • 2位 山口県 49
    • 3位 長崎県 53
    • 4位 長野県 66
    • 5位 三重県 67

    これらの数値から地域によって求人に大きな開きがあることが分かります全国平均の2.66を大きく上回る県もあり地域差が感じられるのではないでしょうか。保育士は全国で働ける職種ですので、有効求人倍率が高い地域での就職活動も考えてみてもいいでしょう。多くの保育施設から自分に合った職場を選ぶことも可能なはずです。

    【参考】厚生労働省 保育士の有効求人倍率の推移(全国)

    保育士不足の理由

    ここまで保育士の有効求人倍率を見てきました。もちろん地域差もありますが、社会全体で保育士が不足しているのが現状です。ここで保育士不足の大きな要因を3つみていきます。

    給与

    保育士の給与は他の職種と比べても低い場合が多く、給与と仕事量が見合っていないと感じて辞めてしまう保育士がいます。

    仕事量

    日中は子どものお世話で慌ただしく、降園後には多くの事務仕事が待っています。行事前には仕事量が増え、忙しすぎて保育士を辞めてしまう場合も多いようです。

    人間関係

    子ども、保護者、同僚などの人間関係に悩みを抱える保育士もいます。人間関係が悪くなると仕事がしづらくなってしまいます。実際に保育士の退職理由の上位は「職場の人間関係」です働きやすい環境としてまずは良好な人間関係の整備が必要かもしれません。

    【参考】厚生労働省 過去に保育士として就業した者が退職した理由

    保育士の求人が多い理由

    保育士が不足している理由をみてきました。しかし、保育士不足だけが有効求人倍率が高い理由ではないようです。ここでは他にどんな理由があるのかみていきましょう。

    保育需要

    最近は共働きの家庭が増え、子どもを保育園に預けたいという保育需要はどんどん高まっています。また、核家族が増え子どもをとりまく環境も変わってきています。近くに祖父母がいても働いている場合も多く、家庭で子どもをみることが難しい状況です。

    新規園の増設など

    保育需要の高まりによって保育園の定員の増加や、新規園を設立する動きが出てきます。そのため、ほとんどの保育施設で保育士確保が重要な課題になります。これにより保育士の有効求人倍率が高い状態が続いているのです。以前は都市部の有効求人倍率が高かったのですが、最近では地方の数値が高くなり、都市部と同じように共働き、核家族化がすすみ、保育園の需要が高まっていることが分かります。

    潜在保育士

    有効求人倍率が高い理由のもうひとつは保育士になりたい人が少ないことです。資格を持っていても保育士として働かない潜在保育士も多く、保育士の登録者数は年々増加しているのに、保育士として働いていない人も増えているのですこの問題を解決するため多くの自治体ではさまざまな対応をしています。次からは具体的にどのような取り組みがあるかをご紹介します。

    【参考】厚生労働省 保育士の登録者数と従事者数の推移

    保育士不足への対応

    国では保育士不足の問題を重くとらえ、保育士の労働環境を改善するための取り組みを進めています。就職活動では有効求人倍率の数値も参考になりますが、自治体の施策についても調べてみるとよいでしょう。

    上乗せ手当

    給与が安く、働きがいがないと思われている保育士ですが、自治体によって多くの上乗せ手当の支給が行われていますまた勤続年数やキャリアップによって、手当ても増えるので長く働きたいと考えている方には嬉しい制度です。自治体によって対策や上乗せ手当の金額が違うため近隣の自治体を調べてみるのもおすすめです。

    補助制度

    都市部での就職で頭を悩ませるのが家賃の問題です。都市部の多くの自治体ではその悩みを解消するために家賃を補助する「宿舎借り上げ制度」が実施されています。この制度によって都市部では月額8万円を上限に自治体や保育施設が家賃を負担してくれます。これは自治体が保育士の定着を目的に行われている対策です。そのため、地域によって負担金額や期間が違うため、自分の希望に合った自治体で保育士として働くことを考えてみてもいいでしょう。

    支援金

    就職時や、働き始めて1年目などに一時支援金を支給する自治体もあります。その自治体で保育士としての就職を目指してくれることを期待しています。またそのほか勤続年数に合わせて定着支援金を支払う自治体もあります保育士の働き方を支援する目的で支給されます。

    保育士として働く喜び

    給与が安く、仕事量も多く、人間関係も複雑で、保育士の仕事に魅力がないと感じている方もいることでしょう。もちろんそれらは安心して働き続けるためには大きな問題です。

    しかし最近ではこれらの問題を解決するため、自治体や政府によってさまざまな施策が行われています。給与に関することだけではなく、保育士のライフワークバランスを考えた働き方改革なども行われていますこれらのことで全てが解決する訳ではありませんが、多くの自治体、保育施設では働きやすい環境を整えることを重要な課題としています。

    子どもの成長は人との関わり合いを大切にしながら育まれていくものです。保育園で働く人すべてが働きやすい環境であることは、保育の質にも大きく関係があり、心身ともに元気で働くことによって、子どもたちは心の安定を保ち、落ち着いた環境の中で遊び、生活できます保育士としての働く喜びが1日でも長くつづくように国、自治体、保育施設も頑張っています。

    保育士として働くなら今がチャンス

    少子化と言われている時代でも社会の変化によって待機児童がいて、その解消のために保育士の需要は高まっています。そのため、多くの保育施設から自分のやりたい保育ができる園を探すことも可能です。パートや常勤などの働き方を選ぶことはもちろん、キャリアアップを目指すために新規園で働く選択もよいでしょう

    保育士をとりまく環境も変化していて、働きやすい環境が準備されている保育施設も多くなってきています。そのほか給与に関しても自治体を含めさまざまな対策がすすんできています。ぜひ今、保育士として働いてみませんか。保育士として働くならば今がチャンスです。

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