結婚を機に退職し、子育てが落ち着いてきたので、就職や転職に有利な保育士資格の取得を考えている方もいらっしゃるかと思います。
今回は主婦から保育士になりたいと考えている方に、主婦の場合も保育士を目指せるのか、主婦が保育士の資格を取得する方法について解説していきます。
また、保育士として職場復帰を考えている方や未経験で就職する方に、家庭と仕事を両立しながら保育士の仕事を続けていく方法や、職場選びのポイントについて解説していきます。
主婦が保育士を目指すメリットとしては、以下の3点があげられます。
保育士は子どもと関わる仕事です。
子育てをした経験が、保育士の仕事には大変役に立ちます。
また、社会人経験も保護者の気持ちがわかるので、保護者支援の点でも、経験を活かすことができます。
保育士不足が深刻な現在、保育施設は保育士を確保するために未経験者でも積極的に採用しています。
保育士資格の取得にも年齢制限はありません。実際の保育現場でも、幅広い年代の保育士が活躍しています。
保育士資格は国家資格です。地域限定保育士資格を除いて、全国で保育士の業務に従事することができます。
家族が転勤のある仕事でも、保育士資格があれば転居先の地域で保育士として働くことができます。
保育園によって保育方針は違うものの、書類の書き方や保護者対応、子どもとの関わり方は大きく変わりません。
最近では全国各地で保育園を運営している企業も増えてきたので、検討してみるのもよいでしょう。
保育士資格を取得するには、どのような方法があるのかをまとめました。
厚生労働省が指定する保育士養成学校(専門学校、短大・4年制大学)に進学し、所定の科目・課程を履修することで、卒業時に保育士資格を取得することができます。
保育士試験は、「保育士資格」を取得するための国家試験です。年に2回、4月と10月に行われており、筆記試験と実技試験が実施され、両方の試験に合格することで資格を取得できます。
職業訓練校は失業中の人が再就職をするために職業訓練を行う施設のことです。国や自治体が主体となって運営しており、その中に保育士資格の取得ができる学校があります。
神奈川県や大阪府など一部の自治体で行われているのが地域限定保育士の資格です。
基本的には保育士試験と同じですが、全国共通の保育士試験とは別に地域限定保育士試験を受けることができるので、チャンスの幅が広がります。
また、実技試験の代わりに保育実技講習会を受講すれば資格を取得できるので、ピアノやよみきかせが苦手という方にもおすすめです。
その地域で3年間保育士として従事したあとは、通常の保育士資格と同様に全国で保育士として勤務できます。
保育士資格を取得するために保育士試験を受験する方法があります。
保育士試験は学校に通うことなく、自分の都合に合わせながら受験できるので、家事や子育てで忙しい主婦の方におすすめの方法です。
保育士試験の内容と受験方法をまとめました。
保育士試験の受験資格は、最終学歴によっても異なります。
教育、福祉といった保育とは関係のない学部・学科であっても、卒業していれば受験資格があります。
以下の2つの条件が満たされていれば、教育、福祉といった保育とは関係のない学部・学科であっても、卒業と同時に受験資格が得ることができます。
卒業年度によって受験資格の有無が異なります。また、大学、短大、専門学校を中退している場合もこちらの受験資格があてはまります。
■1991年3月31日以前に卒業もしくは1996年3月31日以前に保育科を卒業した
→無条件で受験資格がある
■1991年4月1日以降に卒業もしくは1996年4月1日以降に保育科を卒業した
→「児童福祉法に基づく児童福祉施設」で2年以上かつ2880時間以上の実務経験を得ることで受験資格を得ることができます。
保育士試験を受験する流れを見ていきましょう。
参考:保育士試験を受ける方へ|一般社団法人全国保育士養成協議会
筆記試験は9科目から160問出題されます。筆記試験の9科目は以下の通りです。
実技試験は3項目の中から2項目を選択して行います。
音楽表現、言語表現の分野では試験によって課題曲や課題の絵本がかわってくるので、必ず受験の前に確認しておきましょう。
自分の得意な科目の中から選択することができます。
保育士試験を取得しても、未経験やブランクがある方は、就職して本当に保育士として働いていけるのか不安になるかもしれません。
保育士として安心して働くためのポイントをまとめました。
未経験やブランクがあって、いきなり正社員として働くことが不安な場合、パートや派遣社員として働く方法があります。
特に保育園の場合、正社員には早番や遅番といったシフトがあります。
主婦の場合は家庭もありますから、いきなりライフスタイルを変えるのは厳しいですよね。
その点パートや派遣社員であれば、時間を固定して働くことができたり、フルタイムではなく短時間で働くことも可能です。
また、パートや派遣社員の場合、クラス担任ではなく担任の補助としてクラスに入る場合が多いので、正社員の保育を間近で見て勉強できますし、任される事務作業も少ないため、いきなり大量の書類に悩むこともありません。
パートや派遣社員として保育士の経験を積んだ後、同じ園で正社員を目指すこともできますし、他の園に正社員として転職をすることもできます。
まずは自分の保育士経験を積むために、パートや派遣社員から始めてみるのもいいでしょう。
ブランクや未経験の保育士に向けて、研修を行っている企業があります。
オムツ替えやミルクの作り方、保育園の1日の流れといった基本的なことが学べる講義だけではなく、運営している園に行って実際に保育の現場を見学できる研修もあります。
研修を運営している先の保育園に就職する場合は費用が無料になったり、就職先を斡旋している場合もあるので、ぜひチェックしてみましょう。
また、保育士向けの就職イベントなどでも、わらべうたや絵本の読み聞かせなどの講座があります。
参加してみると情報収集ができますよ。
保育士の仕事は早番や遅番が交代で組まれるシフト制であることがほとんどです。
また、園によっては書類を持ち帰って家で仕事したり、保育士不足で毎日残業になることもあります。
主婦である以上、仕事だけではなく家庭も大切ですね。
仕事と家庭を両立しやすい職場についてまとめました。
産休や育休、介護休暇や子どもの看護休暇といった福利厚生が整っている園は、家庭と仕事を両立しやすいです。
また、福利厚生の内容によっては、映画館が割引になったり、テーマパークのチケットが安く購入できることもあります。
プライベートも充実できるので、ぜひ福利厚生についても目を向けてみましょう。
子どもが小さいときは急な体調不良などで仕事を休むこともあるでしょう。
大きくなって小学校、中学校に行ってからは、行事の代替日で平日に休む必要があったり、学校行事に参加するために平日休みがほしいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
保育士の人数が規定ギリギリの場合は、有給休暇をとることすらままならないのが実情です。
逆に保育士の人数が十分に足りている場合は、急な休みでも対応しやすく、有給休暇も取得しやすいでしょう。
園によっては、夏休みや祝日と有給休暇を利用して1週間近くの長期休みを取得できる場合もあります。
保育士の人数が少ないと保育にも余裕がなくなってしまうので、スタッフの人数が充実している園を選ぶと良いでしょう。
園の雰囲気は園長の人柄によって左右されがちです。
園見学では園長の人柄についてもチェックしておきましょう。
まだ年数が経っていない新設の園や、系列の保育園が多い場合、常にピリピリしていることがあります。
また、園長が子育て中の保育士に理解がある場合は良いですが、結婚せず家庭を持っていない園長の場合、家庭がある状況をイメージできず、無理難題を伝えられることもあります。
主婦でも保育士を目指すことができるのか、保育士資格の取得の方法や未経験やブランクのある方でも働きやすい職場をご紹介しました。
ブランクがあっても先輩たちが教えてくれますし、研修に積極的に参加することで自分のスキルアップが目指せます。
保育士は間近で子どもの成長を見ることができるやりがいのある仕事です。
子どもが好き、子どもと関わる仕事がしたい!という方にはぜひ保育士を目指してくださいね!
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