子育てにひと段落した方や、新たに保育士として働きたいと考える方もいらっしゃるかと思います。
保育士を目指す上で気になるのが保育士資格を受験するための年齢制限や、求人の年齢制限です。
取得した保育士資格を活かすためにも、年齢制限はチェックしておきたいところですよね。
今回は保育士資格の取得や保育士求人に年齢制限はあるのか、働く年齢層などについてまとめました。
保育士資格を取得するために年齢制限はあるのでしょうか?
保育士資格を取得するにはいくつかの方法があります。方法によっても違うのか、まとめてみました。
保育士資格を取得する方法の一つに、各種学校に通うという方法があります。
保育士資格は大学・短大・専門学校(専修学校)で取得できます。
中には夜間の学校もあるので、働きながら保育士資格取得を目指すことができます。
ほとんどの学校の出願資格は、高等学校卒業もしくはこれに準ずる学校を卒業した者が前提であり、一般的には18歳以上からになります。
年齢の上限に制限はないため、高卒資格があれば受験可能です。
必要単位を取得し卒業することで保育士資格が取得できる学校と、卒業しても国家試験に合格しなければ保育士資格が取得できない学校があることに注意が必要です。
同じ期間学校に通うのであれば、卒業することで資格を取得できる指定保育士養成施設を選択するのがいいでしょう。
保育士資格の国家試験で受ける場合、受験年齢に上限はありません。
保育士試験は学歴や、資格の有無などによっても受験科目が多少異なってきます。
保育補助としての実務経験がある場合は、実技試験などが免除されるため、より短い時間で取得できるでしょう。
注意したい点として、高卒や専修学校を中退している場合は受験ができません。
高卒や中退している場合は2年以上かつ2880時間以上、児童等の保護または援護に従事した勤務経験が必要となります。
各自治体にある職業訓練校や民間委託されている教育訓練機関でも、保育士資格を取得できます。
自治体に保育士資格が取得できる職業訓練校があるか、規定や詳細をお住まいの自治体で確認してみましょう。
職業訓練校に通う場合も、基本的に年齢制限はありません。
ただし、高校卒業をしている、離職しているといった受験の条件はあります。
保育士資格を取得できても、保育士として採用されるために年齢制限があるのかも気になりますよね。
未経験で保育士として就職する場合の年齢制限についてまとめました。
保育士の定年は運営している法人や企業の職務規定によっても異なりますが、「60歳~65歳」を定年としている園が多いです。
また、60歳を超えてもパートとして再雇用があったり、園内整備や清掃といった用務の担当として保育園に携わる働き方もあります。
正社員の求人には定年が定められているので確認しておきましょう。
園長(管理職)として働きたいと考えている場合、年齢よりも実務経験が重視されるでしょう。
概ね10年以上、保育士などの児童に関わる勤務経験が必要と考えている園が多いですが、私立保育園の場合は園長になるためには保育士資格は必須ではありません。
経営の経験があれば保育経験がなくとも園長として採用されることもあるので、挑戦するのもよいでしょう。
公立保育園の保育士になるには、各自治体で行われている公務員試験を受験する必要があります。
公務員試験の年齢制限は、自治体で異なりますが30歳を年齢制限として設けているところが多いです。
保育士の需要がある自治体では、制限の上限を上げていたり、実務経験を重視する場合があります。
自治体によって異なるため、求人の募集要項を確認してみましょう。
独立行政法人福祉医療機構が実施した「保育人材に関するアンケート調査結果」の資料によると、働く保育士の年齢層は30歳未満が全体の34.4%と最も多く、次いで30~39歳の25%、40歳~49歳の19.6%、50~59歳の14.3%となっています。
若い年代が多いものの、幅広い年代が保育士として活躍していることがわかります。
また、働く保育士の年齢層は、施設によっても異なってきます。
比較的新しい保育園は若い先生が多く、昔からある歴史ある保育園は年齢層が高い場合が多くあります。
求人で平均年齢を確認したり、見学時に働く保育士の様子をチェックしてみるとよいでしょう。
資格を取得して初めて保育士として就職する場合、年齢が高いと不安に感じるかもしれません。
保育士としてスキルアップをする方法や、保育士経験が無い場合、どのような点に注意したらいいかをまとめました。
保育士として初めて就職する場合、求人の年齢制限や経験の有無について確認しておきましょう。
園によっては、キャリアアップを考慮して年齢制限を設けていたり、実務経験を重視している園もあります。
また、保育士の給料は実務経験を基準に考えている園が多いことに注意しましょう。
保育とは全く関係のない業界から保育士に転職した場合、新卒の給料からスタートになると考えておいた方がよいでしょう。
前職の給与を考慮すると求人に書かれていても、それは保育の経験がある場合です。
保育士未経験の場合、保育士に転職して年収が下がってしまうことは頭に入れておきましょう。
保育士資格を取得した後、いきなり正社員として働くのではなく、パートやアルバイト、派遣社員として保育士として働いてみるという方法もあります。
保育士としての経験を積むにも、最初は短時間のパートで働き、自信がついたらフルタイム、正社員になるというやり方もできます。
派遣社員の場合は、期間が終わると他の施設で働くことになるので、さまざまな園の保育方針を学ぶことができます。
また人間関係で悩むことがあっても、短期間で異動できるので、自分に合った保育園を見つけやすいというメリットもあります。
求人があればその保育園の正社員として働くチャンスがあるので、いきなり正社員で働くことが不安な場合は、パートや派遣社員からスタートするという方法をとってみてもいいでしょう。
保育士として経験が無く、自信がないという場合、外部研修を受講するのもおすすめです。
外部研修では、絵本の読み聞かせや手遊びの研修、わらべうたやリトミックといった実践的な保育を学ぶことができます。
研修を行っている企業が提携している保育園で、実際に保育を実習できる場合もあるので、就職前に自信をつけることができるでしょう。
保育が未経験でも、保育に関わる資格を取得しておくことで、就職の際に自分の強みとしてアピールできます。
保育の実務経験が無くても取得できる資格としては、以下のようなものがあります。
他にも食育や保育環境に関することなど、保育に関わる資格はたくさんあります。
自分の得意なことや前職の経験を活かして、取得できそうな資格に挑戦してみるのもいいですね。
保育士として転職する場合、定年に近い50・60代はどのような働き方があるでしょうか。
保育士はおんぶにだっこなど、子ども相手の仕事なので体力勝負です。
保育士経験が無い場合は、自分より年齢が若い先生に仕事を教えてもらうことになるでしょう。
それでも保育士の仕事はやりがいがあります。
制度改正によって労働環境も改善され、保育士は幅広い年代の方が挑戦しやすい仕事になりつつあります。
また、最近はグランドシッターという新しい働き方も人気です。
グランドシッターは保育園での保育補助、幼稚園の用務員、学童保育の指導員など、子どもに関わる仕事の補助が主な仕事です。
定年退職後、自分の時間ができたシニア層で「子どもと関わる仕事がしたい」と思う方にぴったりの資格です。
保育士の資格取得や就職に年齢制限はあるのか、定年や活躍する年齢層についてまとめました。
保育士の仕事は体力が必要なので、年齢が理由で自信が持てない方もいるかもしれません。
しかし、子育てを経験したからこそ保護者の方によりそった支援ができ、グランドシッターといった新しい働き方もあります。
資格の取得や保育士として働くために年齢制限はないので、保育士として働いてみたい!と思ったら、ぜひ挑戦してみて下さいね。
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