保育士として働いていたけれど、前の職場を数年で辞めてしまい、転職に不利にならないか心配に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
『石の上にも3年』ということわざがあるように、新卒で就職して「最低でも3年は働かないと」と先輩に言われたことがある方もいるのではないでしょうか。
ですが、第二新卒でも保育士として転職することは可能です。
今回は第二新卒の保育士は転職時に武器になるのか、転職に失敗しないためにはどうすればよいのかをまとめてみました。
これから転職を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
第二新卒という言葉はきいたことがあるけれど、一体どんな意味なのかわからないという方も多いかもしれません。
まずは第二新卒について解説します。
一般的に第二新卒は新卒で入社してから3年たたないうちに転職を検討している人のことを指している場合が多いです。
保育士は短大卒業してから就職する方が多いので、年齢は23歳~26歳が中心ですが、運営している法人や企業によってどこまでを第二新卒と扱うかはっきりとは決まっていません。
短期間ではあるものの、社会に出た経験がある方が第二新卒の一般的な解釈といえるでしょう。
第二新卒と同じようによく耳にするのが「既卒」という言葉です。
第二新卒は短期間ではあるものの1度は正社員として社会経験があるのに対し、既卒は学校を卒業した後1度も正社員として就労していない人のことを指します。
第二新卒と同じく既卒も明確な定義はないため、企業によって解釈は様々ですが、基本的には就労したことのない人を指すことが多いです。
新卒は学校を卒業した年に就職することを指します。
第二新卒の方は、以前勤めたときに「新卒」でその企業に入社したということになります。
第二新卒というと、新卒と同じように扱われてしまうのではないかという疑問が残るかもしれません。
第二新卒の保育士は転職に有利かは、経験によって違います。
新卒で保育園に就職していた経験があれば、第二新卒の保育士でも「中途採用」として求人が多くあります。
保育士不足といわれているように、首都圏を中心に保育士は引く手あまたの状態です。
新卒の保育士よりも、少しでも経験のある保育士を雇いたい企業や法人は多いです。即戦力になると期待されるので、第二新卒は有利と言えるでしょう。
新卒で働いた保育園で担任の経験がある場合は、第二新卒としてさらに有利に転職を進められます。
担任を持っていた場合は、通常の保育に加えて月案や週案といった事務作業も業務に含まれます。
担任経験があれば、転職活動で何歳児を担当していたのか伝えられると良いですね。
保育士の資格を取得した後、新卒で保育園ではなく一般企業に勤めたが、やはり保育士として働きたいと転職を決める方もいるでしょう。
保育園で勤めた経験はなくても、社会人経験が転職で有利になることは多いです。
保育園では子どもの育児の他にも、日誌や月案などの事務作業があります。
電話応対や書類作成の経験は、保育園で働く際もプラスになりますし、保育士の中にはパソコンが苦手な方も多いので、重宝される場面もあるでしょう。
サービス業や営業職の経験があれば、接客スキルを応用して保護者対応が活かせる場面もあるでしょう。
新卒で働いていた経験を強みととらえ、第二新卒として転職が有利になることもあります。
ただ保育の経験が無いとして、新卒と同じ給与になる場合もあるため確認しておきましょう。
新卒で保育園に就職したけれど、年度途中で退職し、転職活動をしているという方もいるでしょう。
年度途中で退職しても一般企業では問題視されませんが、保育の現場では「年度末の途中で投げ出してしまった」とマイナスにみられる場合もあります。
年度途中で退職した場合は、退職した理由を明確にするのが大切です。
退職の理由はさまざまですが、どうして年度途中で退職を選んだのかは転職の際に聞かれることが多いので理由を明確にしておきましょう。
第二新卒として転職をする方は、つい前の職場と比べてしまうかもしれません。第二新卒で転職する場合に注意しておきたい点をまとめました。
前の職場でパワハラにあった、嫌いな先輩がいた、給料が低かった。
このようにネガティブな思いを抱えて退職をした方もいるでしょう。
しかし転職活動で前の職場を悪く言うことはNGです。園長や先輩とあわなかったらまたすぐに辞めてしまうのではないだろうか、とマイナスにみられることが多いです。
今後はもっと保育について学びたいと考えている、スキルアップのために転職を選んだ、などポジティブな理由で転職活動をしていることをアピールしましょう。
先輩に怒られてその場の勢いで退職してしまったけれど、転職してみたら前の職場に戻りたいと思うようになったという話もよく聞きます。
転職すると決めたら、まずは一度今の職場のどこが嫌なのか明確にしておくと転職活動にも活かすことができます。
ノートに箇条書きでリストアップするとよりすっきりしやすいですよ。
転職を考えた理由をもとに、新しい職場に求める条件を明確にしておきましょう。
今の職場に足りなくて、新しい職場で何を求めるのか、条件を明確にしておくと効率的に求人を探すことができます。
転職をすると決めたら、転職したい保育園の情報収集をしっかりと行いましょう。
求人票を見ただけで決めるのではなく、職場見学はもちろん、インターネットでクチコミを探したり、保育士転職サイトを活用したりすることもひとつの方法です。
意外と助かるのが保護者の方のクチコミサイトです。
保護者の方の口コミには、「先生同士がいつも明るい」「先生がいつも怒っている」「怒鳴り声が聞こえる」「子どもが楽しそうに保育園に行っている」といったプラスの評価もマイナスの評価も両方あります。
先生が明るくて子どもも楽しそうに保育園に行っているというクチコミが多いと、園全体が明るい職場であると判断できます。
初めての転職の場合は焦って「早く就職先を決めなきゃ!」と思いがちですが、後悔しないよう情報収集はしっかりと行い、納得してから就職先を決めるように心がけてくださいね。
第二新卒の転職の場合、初めての転職で悩むことも出てくるかと思います。
特に保育園は女性が中心の職場であるがゆえに、人間関係で悩む方も多いです。
求人票だけでは人間関係までは見ることができません。
人間関係が良好かどうかは、職場見学をしたり、離職率や働く保育士の年齢層をチェックすることで、ある程度予測できます。
転職をしたら、次の職場ではできれば長く働きたいですね。
自分が納得できる職場を見つけるまで、しっかりと情報収集し、自分が楽しく働ける職場に巡り合ってくださいね。
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