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    「やっぱり保育に携わりたい!」潜在保育士の悩みと復職を考える時のポイント

    #保育士の就職・転職ガイド #保育士の悩み 2020/08/18

    潜在保育士とは、保育士資格を持ちながら現在保育士として勤務していない人のことを言います。厚生労働省によると、その数は全国に約80万人いると報告されています。保育士不足が深刻な今日、なぜこれだけの潜在保育士がいるのでしょうか。

    今回は、保育士を取り巻くさまざまな問題から、潜在保育士が保育士として働かない理由、復職しない理由をひも解いていきまます。そして、「やっぱり保育に携わりたい!」と考えている潜在保育士の方へ、復職する際に考えておきたい働き方をご紹介いたします。

    潜在保育士の定義と現状

    潜在保育士とは、具体的にどのような保育士のことを指すのでしょうか。まずは、潜在保育士の定義と現状を改めて確認していきましょう。

    潜在保育士とは?

    冒頭でもお伝えした通り、潜在保育士とは、現在保育士として勤務していない保育士資格所有者のこと

    • 保育士資格取得後、一度も保育士としての勤務経験が無い方
    • 保育士資格取得後、過去に保育士として勤務していたが、現在は保育の仕事から離れている方

    上記に該当する方はいずれも潜在保育士と呼ばれています。

    潜在保育士は全国に約80万人

    なお、厚生労働省が2013年に実施した調査によると、全国で登録されている約120万人の保育士資格所有者のうち、実際に保育士として勤務している人は約40万人。残りの約80万人が潜在保育士であると報告されています。

    • 全保育士資格所有者…約120万人
    • 潜在保育士…約80万人

    ⇒全保育士資格所有者のうち、およそ2/3が潜在保育士

    また、厚生労働省の別の調査によると、保育士養成施設で保育士資格を取得した方のうち、卒業後に一度も保育施設で働いたことのない方はたったの16.8%です。

    【参考】:厚生労働省「保育分野における人材不足の現状①」

    全体の8割を超える方が卒業後に保育の道へ進んでいることから、潜在保育士のほとんどが過去に保育士として経験のある方だと推定できます。

    非就労の潜在保育士の約5割が既婚で子どもあり

    ここからは、野村総合研究所が全国の保育士資格を持つ20~59歳の女性7,210人に行った調査を基に、潜在保育士の現状をさらに深く掘り下げていきましょう。本調査によると、7,210人のうち67.1%が潜在保育士であり、さらに、その半数以上が現在職種を問わず就労していないことが報告されています。

    【参考】:野村総合研究所「潜在保育士の6割が保育士としての就労を希望」

    また、就労していない潜在保育士のうち約86%が「配偶者あり」、さらに約60%が「小学生以下の子どもあり」と回答。

    【参考】:野村総合研究所「潜在保育士の6割が保育士としての就労を希望」

    これらのことから、潜在保育士のなかには、子育てをするために保育の仕事から離れている方も多く含まれていることがわかります。

    非就労の潜在保育士の約6割が保育士としての復職を希望

    さらに、野村総合研究所の同調査によると、就労していない潜在保育士のうち、「条件等が合えば、今すぐにでも保育士として働いてみたい」と回答した方が12.5%、「今すぐにではないが、いつか条件等が合えば、保育士として働いてみたい」と回答した方が48.0%いることがわかりました。

    【参考】:野村総合研究所「潜在保育士の6割が保育士としての就労を希望」

    現在働いていない潜在保育士の約6割もの方が今後保育士としての就労・復職を希望しているのです。

    【参考】厚生労働省「保育分野における人材不足の現状①」

    野村総合研究所「潜在保育士の6割が保育士としての就労を希望」

    潜在保育士が復職しない理由

    では、就労意欲があるにもかかわらず、なぜ約80万人もの潜在保育士がいるのでしょうか。これまで見てきた潜在保育士の現状を踏まえたうえで、ここからは、潜在保育士が復職しない理由について探っていきましょう。

    給料が割に合わない

    子どもの命を預かる責任は重く、さらに業務量が多いにもかかわらず、保育士の給与は薄給といわれます。実際に、給与面が割に合わず退職する方も少なくありません。やはり、復職にも給与面がネックとなり諦めてしまう方が多いようです。

    厚生労働省の『潜在保育士ガイドブック』でも、とくに、20~30代の多くの潜在保育士が復職するにあたっての不安要素として「賃金」を挙げています

    家庭と仕事の両立が難しい

    日中の保育に加えて、事務や制作、研修や会議の参加にイベント準備などかなり多岐にわたる保育士の仕事。イベント前などには、残業や休日返上で仕事に追われることも少なくありません。さらに保育士不足の傾向があるため、多くの保育園で一人当たりの仕事量が多く、なかなか休暇が取れないというのが現状です。

    そうなると、家族と休みが合わなくなってしまったり自分の子どもの行事に参加できなくなってしまいます。

    潜在保育士には子育て中の方も多くいるので、家庭と仕事の両立が難しく、復職を諦めてしまう方も多いようです。なお、厚生労働省の『潜在保育士ガイドブック』でも、30~40代の多くの潜在保育士が就労するにあたっての不安要素として「家庭との両立」を挙げています

    体力的・精神的に負担が大きい

    保育士は子どもを抱っこしたりおんぶしたり、一緒に園庭を走り回ったり踊ったりと体力勝負です。さらに、おむつ替え、トイレや着替えの介助、給食の配膳やお布団の準備、掃除に片付けと立ったり座ったり…、とにかく一日中動き回ります。また、子どもの大切な命を預かっているので仕事中は気を緩められず、精神的にも負担のかかる仕事です。

    そのため、体力面・精神面に不安を感じ、復職を諦めてしまう方も多いよう。厚生労働省の『潜在保育士ガイドブック』でも、とくに40~50代の潜在保育士が就労するにあたっての不安要素として「自身の健康・体力」を挙げ、さらに、復職するにあたっての職場環境への不安要素として「責任の重さ・事故への不安」を挙げています。

    条件に合う求人がない

    厚生労働省の『潜在保育士ガイドブック』によると、潜在保育士が保育園で就労しない理由のうち約3割を占めているのが「求職しているが条件に合う求人がない」という回答。

    【参考】:厚生労働省『潜在保育士ガイドブック』

    つまり、潜在保育士のなかには、働く意欲はあっても条件が整わず、これまでみてきたような不安要素を取り除けないために復職を諦めている方も多くいるのです。

    ところで、潜在保育士の求める「働く条件」とは一体どのような内容なのでしょうか。先に挙げた野村総合研究所の調査をみてみると、就労意欲のある潜在保育士(現在非就労の方)のうち、35.1%は保育士として復職する上で給与面を重視し、残りの64.9%は給与面以外を重視していることが報告されています。

    さらに、給与面以外を重視している方の半数以上が「勤務時間や勤務日など希望に合った働き方」を最重要視しています

    【参考】:野村総合研究所「潜在保育士の6割が保育士としての就労を希望」

    これらのことから、給与面のほか、「1日あたり短い時間から働けること」、「土日祝日が完全に休みであること」など柔軟に働ける環境が復職の条件として挙げられています。

    保育士として復職するときのポイント

    これまでみてきた潜在保育士が復職しない理由を踏まえて、最後に「やっぱり保育に携わりたい」と考えている方へ、今後保育士として復職するときに考えておきたいポイントをご紹介いたします。

    自分らしい働き方を選ぶ

    復職の譲れない条件をしっかりと定め、自分に合った働き方を選びましょう。「復職=正社員」だけではありません。正社員でなくても、保育士の資格や経験を活かせる働き方は多様にあるのです。

    おもな働き方をいくつか見ていきましょう。

    パート保育士として時短勤務

    パート保育士は基本的に勤務時間が短いので、体力に自信がない方や子育て中の方でも働きやすいのがメリットです。正社員に比べて負担が少なく、勤務時間を9:00~16:00などにすれば、自分の子どもが幼稚園や保育園に通っている時間を利用して働くこともできます。

    派遣保育士として勤務

    派遣保育士は派遣会社に所属しているため、基本的に残業や持ち帰り、休日返上での仕事がありません。仕事量や残業の多さが復職の不安要素になっている方におすすめです。

    ベビーシッターなどの固定時間の仕事

    保育士資格や経験を活かしつつ、決まった時間内で働ける仕事に目を向けてみるのもよいでしょう。たとえば、ベビーシッター。自分の都合に合わせて短時間で働ける、子育て中の方や体力面に不安を抱えている方でも挑戦しやすい仕事です。

    さらに、お客様の自宅で1対1、もしくは1対少人数で子どものお世話ができるので、「仕事量が多すぎて子どもとじっくり向き合えなかった」、「保育士の人間関係に疲弊していた」という方にもおすすめです。

    自分に合った保育園を選ぶ

    復職するとなると、職場の環境や雰囲気もかなり重要ですよね。男性保育士が増加傾向にあるものの、保育の現場は女性保育士が中心です。女性特有の人間関係に疲弊して保育士をやめてしまう方も少なくありません。

    復職後に気持ちよく働けるよう、自分に合った保育園を選ぶようにしましょう。保育園の雰囲気や仕事の様子を把握するため、事前に見学させてもらったり、アルバイトからはじめてみるのもよいでしょう。

    復職サポートを利用する

    「どのように復職すればよいのか分からない…」、「ブランクがありちゃんと復職できるか不安…」そんな方は、復職サポートを利用してみましょう。

    保育士・保育所支援センターの活用

    厚生労働省では、保育士不足の現状を踏まえて「保育士確保プラン」を打ち出し、保育士を確保するためのさまざまな再就職支援を行っています。保育士・保育所支援センターもそのひとつ。保育の仕事に就職を希望する方を応援する公共センターで、次のようなさまざまなサポートを受けられますのでぜひ活用してみてください。

    • 業務相談
    • 求人の案内
    • 現場復帰へのサポート
    • 研修会・セミナーの実施、など

    【参考】三重県「保育士・保育所支援センター」

                  千葉県「保育士・保育所支援センター」

    保育士職場体験講習会への参加

    保育士職場講習会も厚生労働省が実施している「保育士確保プラン」のひとつ。「保育士資格は持っているけれど、保育士として働いたことがない」、「保育士を離れてしばらくたっているため現場復帰できるか不安」といった方のために、各自治体で職場体験験講習会が行われています

    保育園の仕事や雰囲気が確認できるので、復職に不安を抱えている方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

    【参考】茨城県ひたちなか市「保育士職場体験講習会」参加者募集」

    転職エージェントの利用

    転職エージェントを活用してみるのも良策です。保育専門の就職や転職をサポートする求人サイトもあるので、チェックしてみてください。

    まとめ

    全国に約80万人いると言われている潜在保育士。そのなかには、過去に保育士としての勤務経験があり、給与面への不満や家庭との両立の難しさ、体力的な問題などの理由から復職を断念している方も多くいます。

    「やっぱり保育に携わりたい!」と考えている方は、復職の譲れない条件を定め、どんな働き方が自分に合っているかじっくり検討してみましょう。勤務時間や仕事量を調節したい場合には、パートや派遣保育士などで働く方法もありますし、固定の時間で働けるベビーシッターなども保育の経験を活かせる仕事です。

    正社員として保育園で働くことだけが保育の仕事ではありません。ぜひ、自分らしい働き方を見つけてください。

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