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    保育園における食育活動とは?ねらいや実践するメリット、ポイントを解説

    #保育ノウハウ #保育業界の基礎知識 2024/05/17

    健康的な生活を営むために、食事はとても大切です。子どもたちがその大切さに気づくためにも「食育」はとても重要です。現在、保育園でも食育に関して重要視されていますが、実際の食育活動がどのようなものなのか分からない保育士もいるのではないでしょうか。

    今回は保育園における食育活動について、ねらいや食育活動のメリットを紹介ます。さらに、これからの食育活動がさらに実りのある活動となるために、食育活動の実践のポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

     

    保育園での食育活動とは

    保育の現場では当たり前のように食育という言葉を聞きます。保育園ごとに食育に関する考え方も違うためさまざまな取り組みが見られます。そのため、保育士も食育に対しての迷いがあるのではないでしょうか。ここでは食育の定義についてもう一度確認し、保育園ではどのような食育活動が行われているか紹介します。

    食育の定義

    農林水産省では食育を「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて『食』に関する知識と『食』を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの」と定義しています。

    保育園ではこの定義を理解し食育活動を行わなければなりませんさらに、厚生労働省からも「保育所における食育に関する指針」が出ています。その中で保育所における食育の目標を「現在を最もよく生き、かつ生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本として『食を営む力』の育成に向け、その基礎を培うこと」としています。

    そのため楽しく食べる子どもに成長していくことを期待し、以下の子ども像の実現を目指しています。

    • お腹がすくリズムのもてる子ども
    • 食べたいもの、好きなものが増える子ども
    • 一緒に食べたい人がいる子ども
    • 食事づくり、準備にかかわる子ども
    • 食べたものを話題にする子ども

    このように食育に関して国からの定義や指針が出ていることを理解し、その考え方に沿った活動を行わなければならないことを忘れないようにしましょう。

    年齢に合わせて

    食育活動は子どもの年齢に合わせて変化をさせる必要があります。離乳食の子どもと幼児食の子どもが同じ食育活動ができないことは理解できるはずです。その年齢に合わせた食育活動を行うことが必要です。

    野菜をつくる

    具体的な食育活動として多くの園で取り入れているのが野菜を育て調理をする活動です。では、このことが本当に食育活動なのでしょうか。育てることを通して、何を学び、調理をするためにどんなねらいを持つかを明確にすることが正しい食育活動へとつながっていきます。

    野菜の名前や種類を知ることが、次に何につながるのかまで保育士は計画しておく必要があります。

    【参考】

    農林水産省「食育」とは 保育所における食育の推進

    厚生労働省 楽しく食べる子どもに〜保育所における食育に関する指針〜 p1p4

    食育活動のねらい

    厚生労働省では食育活動に対して年齢別のねらいを示していますもちろん子どもの発達においてこのねらいがぴったり合う子どもだけではないということも理解しておく必要がありますが、ねらいを知っておくことで食育活動としてやるべきことが見えてくるのではないでしょうか。

    6ヶ月未満

    6ヶ月未満は、まだミルクを飲んでいる頃です。そのためねらいも以下のようになっています。

    • お腹がすき、乳(母乳・ミルク)を飲みたい時、飲みたいだけゆったりと飲む
    • 安定した人間関係の中で、乳を吸い、心地よい生活をおくる

    たくさん遊び、お腹がすいたら保育士とゆったりした時間の中で落ち着いて授乳をすることが愛着の基礎となることを忘れないようにしましょう。

    6ヶ月〜1歳3ヶ月

    離乳が始まってくるとねらいも以下のように変わってきます。

    • お腹がすき、乳を吸い、離乳食を喜んで食べ、心地よい生活を味わう
    • 色々な食べ物を見る・触る・味わう経験お通して自分で進んで食べようとする

    このようなねらいを達成するためにもミルク以外の食べ物に関心を持てるような言葉がけなどが大切になってきます。

    1歳3ヶ月〜2歳児未満

    離乳から幼児食への移行期であるため、きめ細やかな対応が必要になってきます。そのためねらいにおいてもかなりの変化があることを覚えておきましょう。

    • お腹がすき、食事を喜んで食べ、心地よい生活を味わう
    • 色々な食べ物を見る・触る・噛んで味わう経験を通して自分で進んで食べようとする

    歯の生え方も個人差があるため、一人ひとりの発達に応じた食育活動になるようにしましょう。

    2歳児

    この頃になると一人で食べられる子どもも多くなってきます。そのため食器やカトラリーなども使いやすいものを用意し、食に対して意欲的になるように環境を整えることも大切です食事だけでなく、習慣や態度に対してもねらいを持つように示されています。

    • 色々な種類の食べ物や料理を味わう
    • 食生活に基本的な習慣や態度に関心を持つ
    • 保育士を仲立ちとして、友達とともに食事を進め、一緒に食べる楽しさを味わう

    3歳児以上

    ここからの年齢は食を通してさまざまなねらいを持つようになります「食と健康」として

    • できるだけ多くの種類の食べ物や料理を味わう
    • 自分の体に必要な食品の種類や働きに気付き、栄養バランスを考慮した食をとろうとする
    • 健康、安全など食生活に必要な基本的な習慣や態度を身につける

    「食と人間関係」では

    • 自分で食事ができること、身近な人と一緒にたべる大切さを味わう
    • 様々な人々と会食を通して、愛情や信頼感を持つ
    • 食事に必要な基本的な習慣や態度を身につける

    「食と文化」

    • 色々な料理に出会い、発見を楽しんだり、考えたりし、様々な文化に気づく
    • 地域で培われた食文化を体験し、郷土への関心を持つ
    • 食習慣、マナーを身につける

    「いのちと育ちと食」

    • 自然の恵と働くことの大切さを知り、感謝の気持ちを持って食事を味わう
    • 栽培、飼育、食事などを通して、身近な存在に親しみを持ち、すべてのいのちを定説にする心を持つ
    • 身近な自然にかかわり、世話をしたりする中で、料理との関係を考え、食材に対する感覚を豊かにする

    「料理と食」

    • 身近な食材を使って、料理を楽しむ
    • 食事の準備から後片付けまでの食づくりに自分から関わり、味や盛り付けを考えたり、それを生活に取り入れようとする
    • 食事にふさわしい環境を考えて、ゆとりある落ち着いた雰囲気で食事をする

    このようにたくさんのねらいを持つ3歳児以上では、保育士が適宜ねらいに合わせた食育活動をする必要があるでしょう。

    【参考】厚生労働省 保育所における食育に関する指針(概要)

    食育活動のメリット

    ここまで食育活動とはどういうものか、どのようなねらいを持って活動をすべきかをお伝えしてきました。では食育活動の具体的なメリットとはどういうことなのでしょうか

    ここからは食育活動のメリットについてお伝えします。食育活動のメリットを十分に感じて食育活動に取り組んでみてください。

    食事の大切さを知る

    食が生きる上で大切であることを食育によって知ることができます。健康的な生活を送るためにはどのような食事であるべきか、また、規則正しい食生活をおくるために必要なことはなにか、など食育活動を通して多くの経験することができます。さらに食事のマナーなどを知ることで生きていくために必要な知識などを身につけることができます。

    食事の楽しさを経験する

    食育活動を通して、食べる楽しさも同時に経験することができます。自分で作ったものや、作ってもらったものを、みんなで楽しみながら食事することができます。みんなで食べたいと思う気持ちを育むことこそが食育活動の大きなメリットになります。

    自分の言葉で伝える

    おいしいな、苦手だななどと子どもたちが自分の言葉で伝えやすいのが食育活動です。さらに多数決などで野菜の味を決めることもないため、子どもは自分の意見をもちやすく、伝えやすくなります。これは食育だけでなく普段の保育でも本来大切にしなくてはならないところです。

    そのため、食育活動をきっかけとして自分の言葉で伝えることの大切さを経験することはメリットのひとつといえるでしょう。

    食育活動の実践ポイント

    食育活動は普段から行っている保育施設においても、実践に対してポイントを押さえることで、より効果的な食育活動が可能になるはずです。ここでは食育活動を実践する際のポイントについて説明していきます。

    家庭との連携

    食育活動は保育園でおこなうだけではなく、家庭でも同じような考えのもと行っていくことが望まれます。そのためにも家庭との連携ができるような食育活動にしましょう。授業参観日に食育活動を設定したり、食育活動を行ったりした日はお手紙で内容をお伝えしてください。保育園でも家庭でも同じように食に対する意識をもつことで、食育活動はさらに実りのあるものになっていきます。

    アレルギー対応

    食育活動の際にはアレルギーについてしっかりと把握しておく必要があります。普段給食で食べないようなものについてもアレルギーはあるのか、ないのか、事前に確認をしっかりしておきましょう。楽しい食育活動は念入りな準備によって成り立ちます。

    食育に関する資格

    保育園で食育活動をする際に、資格があることでより充実したものもなります。現在では食育に関する資格もあるため、ここではその資格について紹介していきます。

    食育スペシャリスト・食育アドバイザー

    食についての栄養や安全性などの知識を身に付けられる資格です。生活習慣病や調理法などの技術についても学ぶため、持っておくと役にたつ資格です。実務経験も必要ないので資格取得を考えてみるとよいでしょう

    食育インストラクター

    食育インストラクターと食育スペシャリストの1番の違いは食事に対するマナーや食材の専門的な知識を身につけられるところです。級によっては通信教育なども利用できるため、働きながらでも資格取得が可能でしょう。

    離乳食アドバイザー・幼児食インストラクター

    資格取得に際して、食事に対しての基礎知識や調理法などを学ぶ必要があります。アレルギーに対しての対処法についても勉強するため実践でとても役にたつ資格です。子どもの発育や健康などについても学びが深まる資格です

    食育はゴールではない!

    食育をすることで、保育活動を行っているような気持ちになってしまうこともあるかもしれません。ただし、食育活動はゴールではなく、食育活動を使ってなにかを学ぶことを大切にしていきましょう。積極的に食育活動をしている園もあります。

    自分が食育活動に力を入れている園で働きたいと考えた時はぜひジョブトル保育にご相談ください。あなた合った素敵な園を紹介させていただきます。

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