保育士は保護者の方や先輩、同僚、そして子どもたちと、多くの人とコミュニケーションを取る必要がある仕事です。やりがいのある仕事である反面、決して楽な仕事とは言えません。そのため、今保育士として働いている人の中には割に合わないと感じている人もいるのではないでしょうか。
今回は、保育士が割に合わないと感じる理由について解説いたします。また、割に合わないと感じる環境を改善するための対処法についてもお伝えいたします。今、保育士として悩んでいる人に役立つ内容です。ぜひ参考にしてください。
保育士の仕事がつらく、割に合わないと感じている人もいるはずです。保育士は国家資格も必要な専門職であるため誰にでもできる仕事ではありません。それにもかかわらず、重労働であり、その反面給料が安いため、割に合わないということになるのではないでしょうか。
現在、国からの補助金を給料に上乗せして支払う取り組みも行っていますが、仕事量に対してまだまだ給料が安いと感じている保育士は多いはずです。また、保育士は保育だけが仕事ではありません。書類作成などの事務作業にも多くの時間を費やしています。
ICT化やペーパーレスが進む時代にもかかわらず、保育業界ではまだ手書きの書類が多いことも保育士の負担になっています。さらに、全体会議などの会議も保育後に行われることが多く、長時間の勤務になりがちです。そのほか、行事などの際にはサービス残業などもあり、持ち帰りの仕事もできてしまいます。
保育士はこのように保育はもちろん、保育以外の仕事も多量にあるため仕事量の多さが指摘されています。それに対して給料が安いため、保育士は割に合わない仕事と思われても仕方ありません。
では具体的に、保育士はどのような理由で辞めていくのでしょうか。
保育士の仕事がつらい理由の概要をお伝えしてきましたが、ここでは、具体的にどのような理由で保育士が辞めていくのかを解説していきます。
厚生労働省の資料では、なぜ保育士を辞めてしまうのかその理由を見ることができます。実際に保育士として働いていると、辞める理由についてもいろいろと考えることがあるはずです。自分の感じていることがデータにどのように反映されているのか、また、辞めたいと感じる理由が自分と同じであることを知ることはとても大切です。
保育士が辞める1番の理由は職場の人間関係です。ここでならば安心して保育ができると感じて就職した場合でも、人間関係で悩まされることが多いようです。もともと保育士は多くの人と関わる仕事です。子どもはもちろん、保護者の方との関係も大切です。さらに、時間帯や働き方がさまざまな人がいる保育施設の中での人間関係も大切にしなくてはなりません。そのために多くの人とコミュニケーションが必要になってきます。
しかし、自分は一生懸命にうまく人間関係を築こうと考えていても、いろいろと悩みを抱えてしまうこともあるはずです。
特に、先輩職員との人間関係ではパワハラと感じられるものもあり、見過ごせない問題です。保育士である前にどのような人であるかが問われる時代になってきています。苦しい、逃げ出したい、そんな気持ちになったときには一度職場から離れることも選択肢の1つとして考えておきましょう。
退職した理由で、人間関係に次いで多い理由は給料が安いことです。保育士の給料が安いことで保育士が足りないという現状を見直すため、近年、国からの補助金等の施策が行われています。けれども、以前よりは保育士の給料を見直されたといっても、まだまだこの問題が解決するほどの給料にはなっていません。
保育の仕事の対価として給料の値段がふさわしくないと感じている保育士が今も多くいます。自分のやりたい保育ができて仕事にやりがいを持つことができ、休憩やノンコンタクトタイムなど、保育士の働き方について考えられている園では給料についてあまり問題がないようです。
ところで、多くの園では実際に保育士はどのような仕事を日々行っているのでしょうか。次に保育士の仕事量についてお伝えいたします。
保育士の仕事は主に子どもの保育ですが、保育の質を高めるためには日々保育について考える必要があります。研修に出向いたり、同僚の先生方と共通理解を深めたりする努力も必要です。
このように、保育士は実際の保育に反映できるような気づきを大切にしながら保育をしています。さらに、保育園では養護の部分に対しての取り組みも大切にしなくてはなりません。次から次へと出てくる多くの課題の中、プレッシャーとともに保育をしているのが保育士なのです。
また、保育士の仕事は保育だけでなく、事務作業の時間も多く、勤務時間が長くなる場合が多いようです。保育記録やお手紙作成など、期限の決まっている事務作業も多く、自分のプライベートの時間を削って仕事を行っている保育士もたくさんいます。行事やイベントなどが重なってくるとその準備に多くの時間も取られてしまいます。
保育士が不足していることを知っているだけに、休みが取りづらいと感じて、なかなか休みの申請ができない保育士もいるようです。自分が休みを取ることで、周りの人に迷惑をかけてしまうと感じてしまうからでしょう。
また、園長や主任などが休みに対してあまりよい感情を持っていない園では、休みも取りづらいのかもしれません。さらに、保育士の中には体調不良でも休めないと感じている人もいるのではないでしょうか。実際「発熱で休みたい」となかなか言えない状況の施設もあります。保育士は心も体も健康であることがとても大切です。
近年、気持ちよく休める施設も多くなってきています。そのような園で働きたいと考えている方はぜひジョブトル保育にご相談ください。
一生懸命保育を行っていても、保護者の方からクレームが来てしまうことがあります。このような事態によって保育士は辞めたいと思ってしまうことがあるかもしれません。しかし、丁寧なクレーム対応をすることによって、保護者の方との関係が以前より良くなる場合もあります。クレームだからといって話を聞こうとしないと、より大きなクレームが来る場合もあります。園全体でクレームに対処していくことが大切です。
ただし、保育に関係ない理不尽なクレームを言ってくるモンスターペアレンツも珍しくない時代になってきています。このようなクレームから園長が守ってくれると働きやすくなりますが、実際にはなかなか難しいこともあります。保護者の方からのクレームがあると仕事がしづらく、辞めたいと感じてしまっても仕方のないことでしょう。
保育士の仕事を辞めてから思うこともあるようです。厚生労働省の資料の中に、保育者養成校の学生が保育職を目指す理由について書かれているものがあります。その理由の8割弱は、「保育者になることが夢だった」という回答となっています。
つまり保育士は、自分の夢をかなえた仕事ということになるのではないでしょうか。多くの仕事があるこの世の中で自分のやりたい仕事を選べて夢をかなえられたのに、辞めることになってしまった。そのときに思うこととはどんなことなのでしょうか。
本来、子どもと一緒にいることが好きで保育士になった人が多いはずです。その子どもたちのことを辞めてからも思い出している人もいるはずです。
また、毎日子どもたちと一緒にいて、当たり前になっていた生活を思い出している人もいるでしょう。保育士を辞めてからしばらくすると寂しさでいっぱいになり、保育士の仕事の魅力だけを思い出すということもあるでしょう。辞めてから気付くのでは遅いこともあります。辞めたいと思ったときによく考えてから辞める決断をすることをおすすめします。
ほかの園で働いた経験が少ないと、自分が働いている園の良さに気付かないことがあります。辞めて、転職してから前の職場の良さに気付くことがあります。また、一緒に働いていた同僚のことも思い出すでしょう。一緒に行事の係をやって楽しかったこと、保育についての悩みや事務作業のやり方など、辞めてから思うことがたくさんあるはずです。
後悔しない決断をしてください。
残念なことに、辞める理由や働きづらいことについては多くの情報があります。しかし、働きやすく改善をしている園もたくさんあります。そして、保育業界が働きやすさについて考えています。
では実際にどのような改善が必要なのでしょうか。
現在、保育の見直しを行っている園も多く、行事に対しての取り組みも変わってきています。本来、保育士はねらいが達成されるように適切な環境を構成し、遊びを通した学びを行うことが保育です。行事のたびに遊びを中断させ、訓練的な練習をさせることは子どもにとって良い環境とは言えません。そして、行事を減らすことは子どもだけでなく、保育士の負担を減らすことにもなります。
なんとなく必要な会議や、帰りづらい雰囲気の園では労働時間が管理されていない場合が多いようです。勤務時間がしっかりと管理されている園では労働時間が視覚化されているところもあります。言いにくいこともあるかもしれませんが、勤務時間はしっかりと自分自身で管理し、伝えていくことが大切です。
保育士が辞める大きな理由の1つである人間関係ですが、人間関係が改善されれば辞める保育士も少なくなるということになります。保育士が少ない現状を改善できれば、人間関係も円滑に行える可能性があります。保育士は人間関係についての研修を受けたり、パワハラについての共通認識を持ったりすることで、働きやすい職場へ変えられる可能性があります。
働きやすい職場について触れてきましたが、今の園が変化を嫌がり、現状の人間関係を大切にしている園であれば転職を考えてみる必要があります。転職をして自分に合った園で働くことで保育士としてもっと充実した毎日を過ごせます。
ジョブトル保育では自分の働きたい環境に合った保育園をお探しすることが可能です。仕事量を重視するのか、労働時間を考えているのかなど、保育についてお話を伺うことで、今よりも自分らしく働ける園をご紹介できます。転職をお考えのときはぜひジョブトル保育にご相談ください。保育を楽しむことができる働きやすい園をご紹介いたします。
社会人として、まったく我慢をしない職場を探すことはとても難しいことです。ただ、必要以上の我慢やストレスを与えられる職場は良い環境とは言えません。
保育士として働くことが決まったとき、夢や希望がいっぱいあったはずです。そして、その夢や希望がかなえられる場所は必ずあります。どうぞ自分が輝ける場所で夢をかなえる保育をしてくださいね。
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